レポート
2021.11.08

クァルテット・インテグラがバルトーク国際コンクールで第1位に!

Photo: Liszt Academy/László Mudra

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ハンガリーのブダペストで10月25日から31日まで開催されていた、バルトーク・ワールドコンペティション&フェスティバル(バルトーク国際コンクール)で、日本の弦楽四重奏団、クァルテット・インテグラが第1位を獲得した。メンバーは、第1ヴァイオリン三澤響果、第2ヴァイオリン菊野凜太郎、ヴィオラ山本一輝、チェロ築地杏里。

クァルテット・インテグラは、サントリーホール室内楽アカデミー第5・6期フェローで、サントリーホールによれば、アンサンブルでアカデミーに参加しているグループの国際コンクール優勝は初めてのこと(※ミュンヘン国際コンクールで優勝した葵トリオは、アカデミーを修了した3人が集まったグループ)。アカデミー生としてもっとも足繁くサントリーホールに通い、楽屋など施設内で積極的に練習を行なっているグループのひとつだという。

バルトーク国際コンクール 入賞者

第1位 クァルテット・インテグラ(日本)

第2位 Chaos String Quartet(オーストリア)

第3位 Sonoro Quartet(ベルギー)

バルトーク国際コンクールは、リスト音楽院(リスト・フェレンツ音楽大学)が2017年にバルトーク・ベーラの生誕135周年を記念して創設した。ピアノ、ヴァイオリン、室内楽、作曲の4つのカテゴリーのコンクールがあり、器楽のコンクールは隔年で開催。その間に行なわれる作曲家コンクールの入賞作品が、次の器楽カテゴリーの課題曲になるという6年周期となっている。

今回の弦楽四重奏/室内楽コンクールは初めての開催で、ビデオによる予備予選を通った11団体がブダペストの会場に集まり、3回の審査を経て入賞者が決定した。

その課題曲には、昨年の作曲コンクールで優勝、特別賞(協賛:ユニバーサルミュージックパブリッシング・エディティオ ムジカ ブダペスト)を受賞した岡本伸介と、同じく特別賞を受賞したアダム・ブランデンブルグの作品も選ばれている。流れは以下のとおり。

  • 2019年11月 作曲コンクールのアナウンス(弦楽四重奏曲) 
  • 2020年11月 弦楽四重奏/室内楽コンクールで演奏する作曲コンクール 
  • 2021年10月 弦楽四重奏/室内楽コンクール 

本コンクールの演奏はライブ配信され、アーカイブされている。クァルテット・インテグラのアーカイブ動画も一覧から聴いてみよう。

予備予選(ビデオ)※2020年に演奏したCMGオンラインの演奏
ベルク:弦楽四重奏曲 作品3より第1楽章

予選
ハイドン:弦楽四重奏曲第63番 変ロ長調 《日の出》Op. 76 No. 4  Hob.III:78
バルトーク:弦楽四重奏曲第5番 BB 110-1. Allegro

セミファイナル
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第14番 嬰ハ短調 Op. 131
岡本伸介:Calligraphy for Air and Ground

ファイナル
シューベルト:弦楽四重奏曲第12番 ハ短調《四重奏断章》 D.703
バルトーク:弦楽四重奏曲第5番 BB 110

ONTOMOによるクァルテット・インテグラ取材動画

以前の取材で個々のこだわりを熱く語ってくれたクァルテット・インテグラ、SNSなどで今後の活動に注目!

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