クァルテット・インテグラがバルトーク国際コンクールで第1位に!
ハンガリーのブダペストで10月25日から31日まで開催されていた、バルトーク・ワールドコンペティション&フェスティバル(バルトーク国際コンクール)で、日本の弦楽四重奏団、クァルテット・インテグラが第1位を獲得した。メンバーは、第1ヴァイオリン三澤響果、第2ヴァイオリン菊野凜太郎、ヴィオラ山本一輝、チェロ築地杏里。
クァルテット・インテグラは、サントリーホール室内楽アカデミー第5・6期フェローで、サントリーホールによれば、アンサンブルでアカデミーに参加しているグループの国際コンクール優勝は初めてのこと(※ミュンヘン国際コンクールで優勝した葵トリオは、アカデミーを修了した3人が集まったグループ)。アカデミー生としてもっとも足繁くサントリーホールに通い、楽屋など施設内で積極的に練習を行なっているグループのひとつだという。
第1位 クァルテット・インテグラ(日本)
第2位 Chaos String Quartet(オーストリア)
第3位 Sonoro Quartet(ベルギー)
バルトーク国際コンクールは、リスト音楽院(リスト・フェレンツ音楽大学)が2017年にバルトーク・ベーラの生誕135周年を記念して創設した。ピアノ、ヴァイオリン、室内楽、作曲の4つのカテゴリーのコンクールがあり、器楽のコンクールは隔年で開催。その間に行なわれる作曲家コンクールの入賞作品が、次の器楽カテゴリーの課題曲になるという6年周期となっている。
今回の弦楽四重奏/室内楽コンクールは初めての開催で、ビデオによる予備予選を通った11団体がブダペストの会場に集まり、3回の審査を経て入賞者が決定した。
その課題曲には、昨年の作曲コンクールで優勝、特別賞(協賛:ユニバーサルミュージックパブリッシング・エディティオ ムジカ ブダペスト)を受賞した岡本伸介と、同じく特別賞を受賞したアダム・ブランデンブルグの作品も選ばれている。流れは以下のとおり。
- 2019年11月 作曲コンクールのアナウンス(弦楽四重奏曲)
- 2020年11月 弦楽四重奏/室内楽コンクールで演奏する作曲コンクール
- 2021年10月 弦楽四重奏/室内楽コンクール
本コンクールの演奏はライブ配信され、アーカイブされている。クァルテット・インテグラのアーカイブ動画も一覧から聴いてみよう。
予備予選(ビデオ)※2020年に演奏したCMGオンラインの演奏
ベルク:弦楽四重奏曲 作品3より第1楽章
予選
ハイドン:弦楽四重奏曲第63番 変ロ長調 《日の出》Op. 76 No. 4 Hob.III:78
バルトーク:弦楽四重奏曲第5番 BB 110-1. Allegro
セミファイナル
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第14番 嬰ハ短調 Op. 131
岡本伸介:Calligraphy for Air and Ground
ファイナル
シューベルト:弦楽四重奏曲第12番 ハ短調《四重奏断章》 D.703
バルトーク:弦楽四重奏曲第5番 BB 110
ONTOMOによるクァルテット・インテグラ取材動画
以前の取材で個々のこだわりを熱く語ってくれたクァルテット・インテグラ、SNSなどで今後の活動に注目!
ブタペストで行われたバルトーク国際コンクールで第1位を受賞しました🥇!素敵すぎる環境で素晴らしい審査員の方々と様々な国から来た弦楽四重奏団に囲まれてとても充実した最高の1週間を過ごしました。これからも末永く応援どうぞよろしくお願いします! pic.twitter.com/QH4lekMKoI
— Quartet Integra クァルテット・インテグラ (@quartet_integra) November 1, 2021
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