生き物×アート×音楽のコラボ・ワークショップ始動! 葉っぱの「匂い」の表現とは?
音楽之友社の楽譜から新しいプロジェクトがスタート! 題して『いきものスケッチブック』プロジェクト。さまざまな生物を題材にした子どものためのピアノ曲集を作るにあたって、当の子どもたちに表現のアイデアをもらってみようという試みです。
生き物とアートのスペシャリストにも参加してもらいたい! と作曲家の春畑セロリさんが声をかけたお二方と共に、昨秋、初回のワークショップを開催! 実験的なコラボに、果たして子どもたちの反応は!?
3つの分野の先生が集結!
「きまぐれんだん」「できるかな ひけるかな」「ゼツメツキグシュノオト」などのピアノ曲集でおなじみの作曲家・春畑セロリさん。子どもたちに、生き物のことを考えながら、音や色を使って、感じたこと、想像したことを自由に表現してもらおうと、アートで楽しむワークショップを企画しました。 名付けて『いきものスケッチブック』プロジェクト!
この企画では、セロリさんに強力な仲間たちがいます。
一人は、いろんな生き物にくわしい生き物の研究者、蝦名元(えびな・つかさ)先生。草花の実物や虫の標本、わかりやすいスライドなどを用意して、子どもたちに生き物のステキさ、ヘンテコなところ、スゴイことをお話してくれます。
もうお一人は秋田彩子(あきた・あやこ)先生。生き物の世界に触れた子どもたちが、自分で感じたこと、とらえたことを、紙と鉛筆、絵具やクレパスなどを使って、ステキに表現する方法を教えてくれます。
そしてセロリさんは、ピアノを使ってみんなと音遊び。匂いをかいだり、標本を見たり、自分で絵に描いたりした生き物の世界を、音で表すとしたらどんな感じになるのか、声やピアノを使ってみんなで実験していきます。
4種類の「匂いのある葉っぱ」はどんな音?どんな色?
さて、1回目のテーマは「匂いのある葉っぱ」。今回は9名の子どもたちが参加してくれました。
葉っぱは私たちの身の回りにたくさんあるけど、一枚一枚匂いをじっくりかいだことって、実はあまりないかもしれませんね。
「葉っぱには、じつは大切な役割があるんです。みんな光合成って聞いたことあるかな? 植物は光を浴びて自分で栄養を作ることができます。それが光合成。葉っぱは栄養を作る工場の役割をもっています。とても大事なので、虫に食べられたくないんです。でも、植物は自分で動くことができないから、身を守るために匂いを出しています」
そうお話する蝦名先生が、この日に持ってきてくれたのは4種類の葉っぱ。それぞれ、どんな形や色をしているのか、よくわからないように、先生は袋に入れてみんなに回しました。ひとりひとり袋に鼻をつっこんで、思い切り匂いを嗅いでみます。そして、1番から4番まで、自分でお気に入りを見つけます。
「1番が好きだった人〜」「2番が好きだった人〜」
順に手を挙げてもらい、どれがよかったか、決めてもらいます。
「じゃあ、好きだった匂いの葉っぱ、気になった匂いの葉っぱを、色や音で自由に表してみよう!」
どうやら、ピアノの周りに来た子どもたちは「くさかった」と感じたみたい。ピアノの低いほうの音域で、怪しげな音を鳴らしています(笑)。また、別な子は高い音域で、ポツン、ポツンと神秘な音を鳴らします。そこにセロリさんがハーモニーをつけ、即興連弾が始まりました!
色や絵で表現しようとした子どもたちは、自分が匂いから感じたイメージのままに思い思いの絵具をパレットに出してみます。紫、黄色、水色、ピンク……
「さわやかな匂いがした」という子は清々しいきれいな緑色を作っています。
葉っぱの匂いの正体とは? 形も観察!
ここで、蝦名先生から答え合わせがありました! 4種類の葉っぱは、クスノキ、ミカン、ドクダミ、セロリでした。どの葉っぱも虫が嫌がる匂いを発しますが、蝶や幼虫に食べられることもあります。ドクダミはお茶にしたり、お薬にもなります。
実際の葉っぱを、袋から出して見てみます。想像していた葉っぱの色や形と、どれだけ違っていたかな? 本物の葉っぱを見ながら、もっと精彩な絵を描き始める子、音のイメージが膨らんできた子もいたみたい。
みんなの「匂いのある葉っぱ」のイメージはこちら。
そして、ピアノを弾いたり、オノマトペで音のイメージを教えてくれた子どもたちから素敵な音も生まれ、それをセロリさんが拾い上げて音の断片にしました。
嗅いだり、見たり、触ったり。五感をフル活用しながら、みんなでクリエイティブな時間を楽しみました!
春畑セロリさんが子どもたちからアイデアをもらった音の断片
第1回ワークショップ「匂いのある葉っぱ」の雰囲気はこんな感じでした!(動画:約4分)
日時/テーマ: 3月27日(日)
10:30~11:45 Class1「サル」
13:00~14:15 Class2「ペリカン」
15:00~16:15 Class3「カエル」
会場: 東京・表参道 ※詳細はお申し込み後に連絡いたします
講師: 春畑セロリ、秋田彩子、蝦名元
料金: 各回 3,000円(税込)※当日現金にてお支払いください
定員: 各回 10名
申し込み先・問い合わせ: 音楽之友社 出版部楽譜課
メール ontomo.shuppan.yt@gmail.com Fax.03-3235-5731
[メール/Faxの記載事項:参加者氏名、電話番号、ご希望のクラス]
※複数のクラスの受講も可能です
※本ワークショップにはWebマガジン「ONTOMO」の取材が入ります。お子さんの個人情報が特定されないようにしたうえで、顔や作品がWeb上に掲載される可能性があることをご了承ください
※本ワークショップは、2023年に出版予定の子ども向けのピアノ曲集『いきものスケッチブック』の関連企画です。参加した子どもたちの音のアイデアをピアノ曲集に掲載する可能性がありますことをご了承のうえ、お申し込みください
関連する記事
ランキング
- Daily
- Monthly
関連する記事
ランキング
- Daily
- Monthly