【速報】アジア人初の快挙!チョン・ミョンフン、ミラノ・スカラ座音楽監督に
アジアを代表する指揮者であり、東京フィルハーモニー交響楽団の名誉音楽監督を務めるチョン・ミョンフン氏が、2027年より世界最高峰の歌劇場のひとつ、ミラノ・スカラ座の音楽監督に就任することが発表されました。
現在スカラ座の音楽監督を務めるリッカルド・シャイー氏の任期満了にともない、その後任として歴史的なバトンを受け継ぐチョン・ミョンフン氏。ミラノ・スカラ座247年の長い歴史のなかで、アジア出身者として初の音楽監督となります。
東京・神楽坂にある音楽之友社を拠点に、Webマガジン「ONTOMO」の企画・取材・編集をしています。「音楽っていいなぁ、を毎日に。」を掲げ、やさしく・ふかく・おもしろ...
ミラノ・スカラ座と築いた確かな信頼、豊かな音楽的実績
チョン・ミョンフン氏はこれまで、ミラノ・スカラ座で84回のオペラ上演と141回のコンサートを指揮。ヴェルディをはじめ、モーツァルト、プッチーニ、リヒャルト・シュトラウス、ショスタコーヴィチなどの作品を数多く手がけてきました。音楽監督を除くと、最も多く舞台に立ってきた指揮者のひとりです。
2024年にはミラノ・スカラ座フィルハーモニー管弦楽団から名誉総監督にも任命され、ミラノ市民からの信頼も厚く、3月のコンサートでは満場の喝采を受けました。ミラノ・スカラ座の発表では、「音楽監督を除けば、スカラ座の国際的な評価に最も貢献した指揮者」と称されています。
今回、非イタリア人としても数少ない任命例となるなか、アジア出身者として初の音楽監督に就任することは、ミラノ・スカラ座の歴史においても象徴的な転換点といえるでしょう。
ヨーロッパの名門を歴任、積み重ねた信頼と実績
パリ・バスティーユ歌劇場、ローマ・サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団、フィレンツェ市立歌劇場など、欧州の主要音楽機関で重要なポストを歴任してきたチョン・ミョンフン氏。ドレスデン国立歌劇場管弦楽団の首席客演指揮者や、韓国KBS交響楽団の名誉音楽監督なども務め、世界中の一流オーケストラとの共演を重ねています。
また、2008年には指揮者として初めてユニセフ親善大使に就任。音楽を通じた平和活動・社会貢献にも力を注いでいます。レジオンドヌール勲章コマンドール(仏)、イタリア星条旗勲章コンメンダトーレ(伊)、金官文化勲章(韓)など、世界各国から数々の栄誉を受けてきました。
東京フィルとの長年の信頼と共演を礎に
チョン・ミョンフン氏は2001年に東京フィルハーモニー交響楽団のスペシャル・アーティスティック・アドヴァイザーに就任して以来、2010年に桂冠名誉指揮者、2016年からは名誉音楽監督として、オーケストラと長年にわたる深い協働を続けてきました。
2025年10月には定期演奏会に加え、ヨーロッパ7都市8公演を巡る演奏旅行も予定されており、四半世紀にわたって築かれた稀有なコンビネーションが国際舞台で披露されます。その成熟したコンビネーションは、欧州各地での公演でも大きな注目を集めることでしょう。
2025年10月、東京フィルとの定期演奏会に登場
2025年10月には、以下のスケジュールで東京フィルハーモニー交響楽団との定期演奏会が予定されています。
プログラムには、バーンスタイン『ウエスト・サイド物語』よりシンフォニック・ダンス、ガーシュウィン『ラプソディー・イン・ブルー』(ピアノ:小曽根真)、プロコフィエフ『ロメオとジュリエット』が並びます。
10月5日(日)15:00 Bunkamuraオーチャードホール
10月16日(木)19:00 サントリーホール
10月20日(月)19:00 東京オペラシティ コンサートホール
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