読みもの
2022.07.20
1万円で始めるオーディオ道 #1

スマホが10倍楽しくなるBluetoothスピーカーの選び方

好きな音楽を好きな音で、お金をかけずに楽しみたい――そんな贅沢な願いにオーディオ暦40年の筆者が応えます。実はたった1つのアイテムからでもスタートできるオーディオ道を、ゆっくり気ままに歩いてみませんか?

澤村 信
澤村 信

中高校生の時にオーディオブームの洗礼を受け、それが高じて2000年以前の国産オーディオを中心に取り上げるオーディオ雑誌『ステレオ時代』の編集長に。お金をあまり使わない...

この記事をシェアする
Twiter
Facebook
続きを読む

オーディオ趣味の第1歩はBluetoothスピーカーから

「オーディオ」というと構えてしまいますが、極論を言ってしまえば「好きな音楽を好きな音で楽しむ」ということにつきます。

実際、自慢のシステムに大金をつぎ込むハイエンドなマニアでも、普段音楽を聴くのはもっぱらスマホやタブレットという人も少なくありません。

そんな音にこだわる愛好家の多くが愛用しているアイテムがBluetoothスピーカーです。そう、Bluetoothスピーカーはオーディオの入口として最適なのです。

すっかり定番アイテムとなったBluetoothスピーカーにはたくさんのアイテムが

ヨドバシカメラやビックカメラに行くと、Bluetoothスピーカーがたくさん並んでいます。

さらに某価格比較サイトにはなんと、480種類ものBluetoothスピーカーが掲載されています。価格も、下は1000円以下から上は88万円なんていうものまで……。

これではどうやって選んでよいか迷ってしまいます。なるべく安く、良い音を聴きたいですからね!

マニアも愛用!? Bluetoothスピーカーはこう選ぶ

そこで今回は、私なりのBluetoothスピーカーの選び方を書きたいと思います。

何しろ種類が多いのでベストな1台を選ぶのは無理かもしれませんが、ベターな機種を選ぶのはそれほど難しくないのです。良い音を鳴らすスピーカーはけっこう多いので、安心して挑戦してください。

Bluetoothスピーカーの選び方の第1歩は、メーカーを選ぶことです。ただし、こだわりがなければ1社に絞るのではなく、3~5社(ブランド)くらいとゆるく絞った方が選びやすいです。

メーカーの生い立ちは3つ。それぞれの特徴

いま、Bluetoothスピーカーを作っているメーカーは大きく分けて3種類あります。

(1)ベンチャー系・ジェネリック系

ちょうどBluetooth技術が盛んになったころ、中国や台湾を中心に新興の電子機器、電子部品メーカーが無数に立ち上がりました。そうしたメーカーが安価で高性能なデバイスをたくさん供給し始めたため、いまBluetoothスピーカーを開発するのはとても簡単なのです。

ネットやディスカウント店などで安く売られているBluetoothスピーカーで、無名のメーカーが作っているものは、ほとんどこうしたデバイスを利用して作られたもの。

音の良し悪しや性能、信頼性はまさに玉石混交。面白半分で買ってみたら意外と良い音、ということもありますが、かっこいいから買ってみたけど音はひどい、ということもままあります。

名前は知っているけどオーディオとは無縁のブランドのスピーカーも、成り立ちは似ています。

(2)テジタルネイティブ系

もともとはベンチャー系のメーカーだった中から、その品質の高さから一流どころに育ったメーカーも少なくありません。その多くは音も満足のいくものですし、なにより操作性や接続のしやすさ、安定性に優れています。価格帯もそれほど高くないので、意外とオススメです。

ただし難点はデザイン。あまり個性がなく、置いているだけで満足、というものは少ない印象です。アンカーやクリエイティブなどが代表です。

(3)オーディオメーカー系

ずいぶん前からホームオーディオ市場は不況です。そのため、目端の利くメーカーは次々とBluetoothイヤホンやスピーカーを作り始めました。もともとこうしたメーカーはしっかりとした音質の基準を持っていたので、「音作り」はお手の物。

もちろん一般的に値段の高いもののほうが良い音はしますが、安いものもブランドの価値を下げるようなものは販売しないのが普通ですから、安心して買えます。

もし初めてのBluetoothスピーカーとして選ぶなら、オススメは(3)のオーディオメーカーです。当たり外れが少なく、老舗ブランドの製品は持っているだけでも満足感があります。

価格帯はそれほど高くなくてもよいでしょう。3000円から1万円以下くらいのものが、お買い得感があってよいと思います。

ちょっといやらしい話しですが、さりげなくJBLのBluetoothスピーカーが置いてあったりすると、オーディオマニアも「わかってるなあ」なんて納得してしまうものなのです。

音で選ばなくてOK!

ひとつちゃんとしたBluetoothスピーカーを買ったら、2個め(使っていると不思議なことに何個も欲しくなるのです!)は、もっと高いものや、(1)~(3)にこだわらずデザインで選ぶのもアリです。

オーディオは趣味のもの。必ずしも「良い音」を求めるだけでなく、気に入ったアイテムで楽しく音楽が聴ければよいのです! 本当にいろいろな種類があるBluetoothスピーカーなので、楽しく自由に選んでみましょう!

アナログ・マニアも、今どきはBluetoothスピーカーを使っているのです。こだわりのBluetoothスピーカー選びの一端をご紹介します!

音でマニアをうならせたBluetoothスピーカー、ボーズの「SoundLink Mini」。2013年の発売で、当時の定価は2万2890円。パッシブラジエーターという、メインのスピーカーのほかに共振動させる振動板を備えていて、小さいのに迫力の音。高級感のあるボディは、所有の満足感高し。しばらくして娘に取られました(笑)。現在はSoundLink Mini Ⅱが販売中
数々の名スピーカーを生み出してきたJBLも、Bluetoothスピーカーをたくさんラインナップ。ボーズと違って安いものから高いものまであるので、まずは手頃なモデルから試すのもあり。私は写真の「GO」を後継機が発売されるタイミングの在庫整理で買ったので、2,500円でゲットできました。現在はGO3が販売中。こちらは妻に取られ、キッチンで絶賛活躍中!
今、私がメインで使っているBluetoothスピーカー……厳密にはスピーカーではなくBluetooth機能付きラジカセですが、ドウシシャのSCR-B2というモデル。音は80年代のラジカセ風。決して高音質ではないのですが、十分なボリュームとしっかりしたステレオ感が気に入ってます。ボディには懐かしい「SANSUI」のマークも。アンプで有名なサンスイは実質的には2000年くらいに活動を停止。このラジカセはドウシシャがライセンスを借りてブランドロゴを付けたものなので、サンスイとは関係ないのです……が、それでもオーディオマニアにとっては嬉しいのです。1年くらい前に5,180円で購入
澤村 信
澤村 信

中高校生の時にオーディオブームの洗礼を受け、それが高じて2000年以前の国産オーディオを中心に取り上げるオーディオ雑誌『ステレオ時代』の編集長に。お金をあまり使わない...

ONTOMOの更新情報を1~2週間に1度まとめてお知らせします!

更新情報をSNSでチェック
ページのトップへ