読みもの
2020.07.09
飯田有抄のフォトエッセイ「暮らしのスキマに」File.16

雨に思いをめぐらせてパトリック・ホーズを聴く——英国の自然に触発された作曲家

飯田有抄
飯田有抄 クラシック音楽ファシリテーター

1974年生まれ。東京藝術大学音楽学部楽理科卒業、同大学院修士課程修了。Maqcuqrie University(シドニー)通訳翻訳修士課程修了。2008年よりクラシ...

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はやく雨、やまないかなぁ……

そんな風に、窓の外を眺めることの多い季節です。
ふとそう感じたり、あるいは、ほとんど祈るような気持ちで、強く願ったり。

1958年生まれのイギリスの作曲家・指揮者・鍵盤奏者のパトリック・ホーズによる、ピアノと弦楽四重奏のための作品「雨の後に After the Rain」は、雨に向けられる私たちのどんな思いにも、優しく寄り添ってくれるかのような作品です。

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人は水がなければ生きていけないけれど、水によって命を落とすこともある。

私たちの日々の暮らしは、輪郭のない水とともに営まれていますが、同時に水の力への畏怖をも感じざるを得ない毎日です。
それが自然なのかもしれないですね。

パトリック・ホーズは、自身の暮らす英国の美しい自然に触発されながら、数々の宗教的な合唱曲や、オーケストラ作品なども手がけています。
イギリスのClassic FMのコンポーザー・イン・レジデンスを務めたこともあり、絶大な人気を誇る作曲家です。

雨の日の室内でゆっくりと耳を傾けると、心がゆったりと広がるような作品も多く、この時期の鑑賞にぜひオススメしたいです。

飯田有抄
飯田有抄 クラシック音楽ファシリテーター

1974年生まれ。東京藝術大学音楽学部楽理科卒業、同大学院修士課程修了。Maqcuqrie University(シドニー)通訳翻訳修士課程修了。2008年よりクラシ...

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