読みもの
2020.07.23
飯田有抄のフォトエッセイ「暮らしのスキマに」File.18

“イギリスのドビュッシー”と呼ばれたシリル・スコットによる蓮の花

飯田有抄
飯田有抄 クラシック音楽ファシリテーター

1974年生まれ。東京藝術大学音楽学部楽理科卒業、同大学院修士課程修了。Maqcuqrie University(シドニー)通訳翻訳修士課程修了。2008年よりクラシ...

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蓮の花が見頃の季節、早起きして大輪の花を咲かせる公園に行きたい行きたいと思っていたのに、行きそびれてしまいました。

蓮は午後には花を閉じてしまうので、私のような夜型人間はなかなかお目にかかれません。

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しかし、先日、すこし早めのランチをしに、とあるタイ料理屋さんに出かけたところ、お店の池で可愛らしく咲いておりました。しかも、金魚つき♡

こんなときに限ってカメラを持っておらず、こちらはスマホで写したものなのですが、コントラストが綺麗に映りました。ラッキーです。

蓮をテーマにした曲といえば、シリル・スコット作曲の《2つの小品 op.47》の第1曲〈蓮の花の国〉があります。C.スコット(1879〜1970)は、英国の作曲家・ピアニスト。活動時期は主に20世紀となる人ですが、ふわりとした響きの作風は、「イギリスのドビュッシー」という異名を取るほど印象主義的。91歳までと、長生きした音楽家です。

〈蓮の花の国〉は、クライスラーによるヴァイオリン編曲でよく知られ、クライスラー自身の音源も残されていますし、数々のヴァイオリニストがレコーディングしていますが、もともとはピアノ作品です。

しっとりした響きに包まれるオリジナルのピアノ版、艶やかなメロディラインが引き立つヴァイオリンとピアノ版、どちらも素敵です。

オリジナルのピアノ版

クライスラー編曲のヴァイオリン版

飯田有抄
飯田有抄 クラシック音楽ファシリテーター

1974年生まれ。東京藝術大学音楽学部楽理科卒業、同大学院修士課程修了。Maqcuqrie University(シドニー)通訳翻訳修士課程修了。2008年よりクラシ...

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