2020.09.25
My楽器偏愛リレー! vol.4 遠藤真理
チェロ自慢その1:情熱的ながら女性らしい魅力を伝えるチェロ
遠藤真理 チェロ奏者
第72回日本音楽コンクール第1位、2006年「プラハの春」国際コンクール第3位(1位なし)、2008年エンリコ・マイナルディ国際コンクール第2位。2009年齋藤秀雄メ...
女性的魅力あふれるチェロ
ドラマ『101回目のプロポーズ』で浅野温子さんが髪をかき上げながら弾く妖艶なチェロ。オードリー・ヘップバーンが愛らしい様子でチェロを抱える『昼下がりの情事』。はたまた、007でポンドガールがチェロケースをソリにして滑ってくる衝撃的なあのシーン。
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ほかにもたくさん、チェロが、主人公の相棒のような存在感を持ってスクリーンに出てくることがある。私の印象に残るのは、美しい女性がチェロという、とても大きな楽器を弾いてい姿を見るとき。
私自身も小柄であり、今でこそ女性のチェロ人口は増えてきたけれど、やはり大きな楽器を抱えて演奏、移動するのは大変なことだ。
それでも情熱的に奏でられるその姿は、きっと多くの人を虜にする。その代表となる演奏家は、イギリス出身のチェリスト、ジャクリーヌ・デュプレ(1945〜1987年)ではないだろうか。
一度彼女の弾く姿を目にし、その演奏に触れると、魂が揺さぶられるように感じる。時間を越えて、音楽は生き続けていると実感する。
情熱的であり、女性らしい可愛らしさも備えた演奏姿。チェロという楽器のパイオニアであるといえる。
1975年頃に撮影されたジャクリーヌ・デュ・プレとダニエル・バレンボイム。
チェロの魅力を味わう作品
DVD『シューベルト:ます/偉大なる愛と偉大なる哀しみ』
たくさんの巨匠が出てくるなか、当時夫婦だったデュプレとバレンボイムの演奏シーンは、まるで愛を語り合っているようだった。
2人が一緒に歩いているとき、チェロを持ってあげるバレンボイム氏。キュンとします!
1969年に撮影されたドキュメンタリー・フィルムで、サウスバンク音楽祭に向けてダニエル・バレンボイム(ピアノ)、イツァーク・パールマン(ヴァイオリン)、ピンカス・ズッカーマン(ヴィオラ)、ジャクリーヌ・デュ・プレ(チェロ)、ズービン・メータ(コントラバス)がシューベルトのピアノ五重奏曲《ます》を仕上げていく様子を追っている。
ジャクリーヌ・デュ・プレが演奏するエルガーとドヴォルザークのチェロ協奏曲
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