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2020.11.07
My楽器偏愛リレー! vol.8 小菅優

ピアノ自慢その2:各楽器の音色を引き立て一緒にハーモニーを作るパートナー!

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室内楽での“パートナー”としてのピアノ

1人で弾く機会の多いピアノですが、室内楽においてのレパートリーも充実しています。どの弦楽器、管楽器奏者も、まずピアノと弾いたことのない人はいないでしょう。

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その中でもソナタは、ピアノにとって非常に重要なレパートリーです。例えばウィーン古典派、モーツァルトやベートーヴェンのピアノとヴァイオリンのソナタなどは、ピアノが中心に書かれているものがほとんどです。

古典派の後期、ロマン派に近づくにつれ、各楽器が対等になっていきますが、ピアノだからこそ、どの楽器にでも対応でき、言葉で交わされるような対話があり、各楽器の音色を引き立てつつ一緒にハーモニーを作り、ときにはぶつかることによっていい摩擦がおきます。

フランクのソナタのヴァイオリンの美しいメロディに伴う重厚なピアノパート、ブラームスの晩年のソナタの憂いと愛のこもったクラリネットとのからみ合い、ベートーヴェンの後期の、チェロとピアノで織りなすフーガの見事さ。それぞれピアニストにとって、通らずにはもったいない音楽の道のりです。

室内楽におけるピアノの魅力を味わう作品

ベートーヴェン:チェロ・ソナタ第4番 Op.120-1
カザルスとゼルキンという巨匠2人による、この上ないデュオ。ゼルキンの繊細ながら明瞭な骨格、カザルスの知的で哲学的な音楽性……楽器という枠を越え、これこそ素晴らしい音楽と思わせる名盤。

小菅優 ピアノ・リサイタル
Four Elements Vol.4 "Earth"(大地)

日時: 2020年11月27日(金)19:00 開演 (18:30 開場)
会場: 東京オペラシティ コンサートホール

出演: ピアノ 小菅 優
料金: (全席指定)一般5,000円、学生2,000円

曲目:

  • ベートーヴェン: バレエ「森の乙女」のロシア舞曲の主題による変奏曲 WoO71
  • シューベルト:幻想曲 ハ長調 D760 「さすらい人」
  • ヤナーチェク: ピアノ・ソナタ 「1905年10月1日・街頭にて」
  • 藤倉 大: Akiko’s Diary(※藤倉 大:ピアノ協奏曲第4番 “Akiko’s Piano”の中のカデンツァ部分)
  • ショパン: ピアノ・ソナタ第3番 ロ短調 op.58

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