亡国の歴史を歩んだポーランドの独立と第1回ショパン国際ピアノ・コンクールのころ
2018.07.15
日めくりオントモ語録/高野耀子
こういう音を出したいって本当に思ったらそういう音は出るって。念力(笑)。
――高野耀子「音楽の友」2018年7月号より
1965年、初来日したイタリアのピアニスト・ミケランジェリを追って、単身でイタリアに渡り、住み込みの弟子となった高野さん。完璧主義の巨匠であるミケランジェリから学んだことは、理想の音を浮かべることの大切さだったという。「人前に出せる(音)か出せないかのレヴェルが高すぎるんじゃない、彼の基準として」とミケランジェリについて語った。普段の生活も、巨匠の几帳面な演奏に通じていた。「何しろ不必要な音はいっさいご法度なわけよ」と、足音からドアの開閉、食器を洗う音まで気を遣っていた思い出を振り返った。
高野耀子(Yoko KONO 1931~)
パリ生まれ。東京音楽学校を経てパリ国立高等学院終了、デトモルト音楽アカデミーでハンス・リヒター=ハーザーに師事。1954年ヴィオッティ国際音楽コンクール第1位、1960年ミュンヘン国際音楽コンクール第4位。1965年よりA.B.=ミケランジェリに師事。1979年より日本に拠点を移し、演奏・教育活動を行なう。
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