日めくりオントモ語録/神谷郁代

読みもの
2018.08.05

まさかこの歳でチェルニーをやるとは思いませんでしたけど、でもこれは神様がチャンスをくださったんだと思っています。

――神谷郁代「レコード芸術」2013年8月号より

「チェルニーというと子どもの頃の思い出が甦ってきて、やはり見たくもないし、弾きたくもないなという感じだったんですね(笑)」と、楽譜を見た当初は正直にそう感じたという神谷さん。弾いてみると技巧的に困難な大変な難曲……。「1回のレコーディングに3日かけ、また練習を重ねてレコーディングをするというスケジュールで、結局3回レコーディングしました。そうするとやっぱり手指の動き、特に左手が違ってくるんですね。また左手で歌う曲も多いんです」と振り返った。そして、「チェルニーは本当に天才。あれだけたくさんの曲を書いたこともそうですけれど、ベートーヴェンに師事したことで、基本をきっちり抑えているんですね」と改めてチェルニーの楽曲の素晴らしさを評価した。

神谷郁代(Ikuyo KAMIYA)

井口愛子氏に師事。桐朋学園高校卒業の年に毎日音楽コンクール第1位受賞。エッセン音楽院卒業。クラウス・ヘルヴィッヒ、ステファン・アスケナーゼ氏らに師事。1972年、エリザベート王妃国際音楽コンクールに入賞。その後、ヨーロッパ各地で音楽祭、リサイタルなど活発な演奏活動を展開。これまでにズービン・メータ、小沢征爾などの指揮による国内外の著名オーケストラとの共演のほか、クリーヴランド弦楽四重奏団、ウィーン・フィル・メンバーなどとの室内楽共演も豊富。また教育活動の分野では、長く日本音楽コンクールの審査員を務め、2011年まで京都市芸術大学の教授として後進の指導にあたった。これまでにRCA、フォンテック、カメラータ、fine NFなどから多数録音をリリースしている。第21回ミュージック・ペンクラブジャパン音楽賞受賞。2013年4月、世界初録音となる「C.チェルニー:48の前奏 曲とフーガ」(カメラータ・トウキョウ)をリリースした。

ツイートする
シェアする

ONTOMOの更新情報を1~2週間に1度まとめてお知らせします!

更新情報をSNSでチェック
ページのトップへ