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2020.04.18
気まぐれ音楽カレンダー♪

107年前の今日、パリでドビュッシー交響組曲《春》初演!

1885年、ローマのヴィラ・メディチにて、ローマ大賞受賞者の集合写真。ドビュッシーはどこにいるでしょう?
(答えは記事中に!)

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1913年4月13日、パリのガヴォー・ホールで、ドビュッシーの交響組曲《春》が初演されました。

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この作品は、ローマ大賞受賞者に贈られるローマ留学中の1887年に作曲されました。原曲の編成は合唱、2台ピアノ、管弦楽というものでしたが、製本所の火災で焼失してしまい、現在聴くことはできません。

作曲から25年後、ドビュッシーの指示によって、アンリ・ビュッセルが合唱部分を管弦楽に含めた現行の版を完成させました。ビュッセルは、ドビュッシーの《小組曲》も管弦楽版に編曲した人物で、音楽教師や指揮者としても活躍し、《ペレアスとメリザンド》初演時には合唱の指揮をしました。

この曲は、ボッティチェリの名画『春』と、マルセル・バッシュ(絵画のローマ賞受賞者)の同名の留学作品から霊感を受け、「苦しげに誕生し、しだいに花咲き、歓喜に達する自然の姿を描こうとした」といわれている。

『作曲家別名曲解説ライブラリー ドビュッシー』(音楽之友社)21ページより

ドビュッシーが思い描いていた春は、どのようなものだったのでしょうか。今の季節、音楽を通して春を感じるのもいいですね。

ちなみに、トップの集合写真ですが、ドビュッシーはセンターで白いジャケットを着ています。

サンドロ・ボッティチェリ『春』(1842年頃)
『作曲家別名曲解説ライブラリー ドビュッシー』(音楽之友社)
作品別に、基本的な情報から創作背景までまとめられている。さらに、豊富な譜例による楽曲解説で、理解を深めることができる。

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