
読みもの
2025.02.17
名曲解説100
30秒でわかるマスネ:タイスの瞑想曲

マスネ:タイスの瞑想曲について30秒で丸わかり♪
ジュール・マスネ(1842〜1912)は19世紀のフランス・オペラの発展に大きな貢献をした作曲家で、叙情的なロマン性を美質としています。この曲も彼のそうした特質を如実に示す名品で、ヴァイオリン曲としてヴァイオリニストのリサイタルでよくピアノ伴奏で演奏されますが、もともとオペラ《タイス》中の間奏曲であるため管弦楽のために書かれており、ヴァイオリン・パートをコンサートマスターが受け持つのが本来の形です。
このオペラの物語は、若い修道士アタナエルが娼婦のタイスに信仰への道を説き、タイスはそれを受け入れ修道生活に入ろうとするが、そのタイスをアタナエルは愛するようになり、尼僧院で罪を償い死の間際にあるタイスにアタナエルは愛を打ち明け、タイスは天国を夢見つつ息を引き取る、というものです。《瞑想曲》は、タイスが娼婦の道を捨てて信仰の道に入る物語の転換点(第2幕第1場と第2場の間)で奏されます。ハープの分散和音をバックにヴァイオリン独奏が歌い紡ぐ甘美極まりない旋律は、マスネならではといえるでしょう。
マスネ:タイスの瞑想曲
作曲年: 1894年(オペラ初演年)
演奏時間: 約5分
編成: [原曲]フルート2、オーボエ2、イングリッシュホルン1、クラリネット2、バスクラリネット1、ファゴット2、コントラファゴット1、ホルン3、ティンパニ、ハープ、弦5部、ヴァイオリン独奏、混声4部合唱(弦で代替可)
[ピアノ伴奏版]ヴァイオリン、ピアノ
名曲解説100
関連する記事
ランキング
- Daily
- Monthly
関連する記事
ランキング
- Daily
- Monthly
新着記事Latest

インタビュー
2025.12.06
白鳥英美子が55周年ベスト盤~”あの時”の記憶を呼び覚ますヒーリング・ヴォイス

レポート
2025.12.05
角野隼斗のアリーナ公演がギネス世界記録に認定

インタビュー
2025.12.05
シモン・ネーリング~ショパンコンクール・ファイナリストが照らす 天才作曲家の多面...

インタビュー
2025.12.05
日本センチュリー交響楽団第1ヴァイオリン奏者・古関奏絵さん「主旋律を弾くだけでな...

読みもの
2025.12.04
「ヤマハ音楽院 ヤマハマスタークラス ピアノ特別コース」2026年度の新規生徒を...

インタビュー
2025.12.04
映画『ショパン、ショパン!』美術監督に聞く創造哲学~ショパンの生きた19世紀パリ...

レポート
2025.12.03
新たな芸術への試み 萬斎のおもちゃ箱Vol.4 「鷹姫とオーケストラ」

記事
2025.12.03
ピオトル・パヴラク、数学は音楽づくりにも影響あり!?














