30秒でわかるムソルグスキー:組曲《展覧会の絵》
ムソルグスキー:組曲《展覧会の絵》について30秒で丸わかり♪
この作品は、ロシア民族主義を追求したモデスト・ムソルグスキー(1839~81)のピアノ曲で、39歳で死去した親友の画家ハルトマンの回顧展に出品された絵画やスケッチに霊感を得た、ロシア的な力強い筆遣いによる組曲です。全10曲からなりますが、それとは別に冒頭に展覧会場を歩く様子を描く〈プロムナード〉が置かれ、このプロムナード主題が以後何回か曲間に現れるのが特徴的です。
10曲は地下の小人が不器用に動く様を表した〈グノームス〉、吟遊詩人が物悲しい歌を歌う〈古城〉、子どもたちの喧嘩を描く〈テュイルリー〉、牛車が通る情景に虐げられた農民の姿を重ねた〈ビドロ〉、生き生きした音描写による〈殻を付けた雛の踊り〉、金持と貧乏の2人のユダヤ人を対照的に表現した〈ザムエル・ゴールデンベルクとシュムイレ〉、市場の女達のお喋りを描く〈リモージュの市場〉、暗い地下墓地を描写した〈カタコンベ、ローマの墓地〉、魔女ババ・ヤガーを活写した〈鶏の足の上に立つ小屋〉、壮麗な響きの〈キエフの大門〉からなります。
近代フランスの作曲家モーリス・ラヴェル(1875~1937)がオーケストレーションした色彩豊かな管弦楽編曲版でも頻繁に演奏される名曲です。
作曲年: (原曲)1874年;(ラヴェルによる管弦楽編曲)1922年
演奏時間: 約33分
編成: (原曲)ピアノ
(ラヴェルの管弦楽版)フルート3(第2、第3はピッコロ持替)、オーボエ3(第3はイングリッシュホルン持替)、クラリネット2、バスクラリネット1、アルトサクソフォン1、ファゴット2、コントラファゴット、ホルン4、トランペット3、トロンボーン3、テューバ1、ティンパニ、大太鼓、シンバル、トライアングル、小太鼓、シロフォン、鞭、チャイム、ガラガラ、タムタム、グロッケンシュピール、ハープ2、チェレスタ、弦5部(〈ビドロ〉の部分のテューバはしばしばユーフォニアムで代用される)
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