30秒でわかるショパン:ワルツ第6番(子犬のワルツ)
2025.08.24
30秒でわかるショパン:ワルツ第6番(子犬のワルツ)
リスト:ピアノ・ソナタ ロ短調について30秒で丸わかり♪
卓越した技巧を持つピアニストだったフランツ・リスト(1811〜86)は、多数の名技的なピアノ曲を生み出しました。一方で革新的なロマン主義者だった彼は、従来のスタイルや書法にこだわることなく、文学と結び付いた標題音楽の追求や、和声や形式の面での改革など、新しい音楽のあり方を求めていった作曲家でもありました。
このロ短調のピアノ・ソナタも、ピアノの名技性を発揮させる一方で、伝統的なソナタの様式を打ち破る独自のスタイルを打ち出した作品です。すなわち、ソナタ形式を応用した大規模な単一楽章構成をとりつつ、そこにソナタ本来の多楽章的な性格を盛り込み、さらに全曲にわたっていくつかの主題を変化させながら循環させるという独自の方法で作品を構築しているのです。
曲全体は、こうした手法をもとに激しい起伏と変化に富んだ発展が繰り広げられます。そのドラマティックな展開の仕方にはこの作品の背景に文学的な標題性があることを感じさせます。いかにもリストらしい革新性が打ち出された傑作ソナタといえるでしょう。
作曲年: 1852~53年
演奏時間: 約30分
編成: ピアノ