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2025.10.08
名曲解説100

30秒でわかるクライスラー:美しきロスマリン

クライスラー:美しきロスマリンについて30秒で丸わかり♪

寺西基之
寺西基之

1956年生まれ、上智大学文学部を卒業後、成城大学大学院で西洋音楽史を専攻し、修士課程を修了。大学院在学中より音楽評論活動を始め、CDライナー、演奏会プログラム、音楽...

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フリッツ・クライスラー(1875~1962)は、20世紀前半を代表する大ヴァイオリニストです。ウィーンに生まれ、弱冠7歳でウィーン音楽院に入学して10歳で一等賞を得て卒業、続いてパリ音楽院で学び、12歳でここも一等賞で卒業するという神童ぶりを発揮しました。世界を股にかけて活動した彼は、1923年に日本も訪れて演奏を披露しています。

クライスラーの演奏は、ウィーン的な情緒とフランス的な趣味の良さを併せ持っているといわれますが、そのことは彼が作曲した多数のヴァイオリン小品にも当てはまるといえるでしょう。

《美しきロスマリン》は、そうした彼のヴァイオリン小品の中でも特に親しまれているもののひとつで、《愛の喜び》《愛の悲しみ》とともに『古いウィーンの舞曲集』としてまとめられており、ワルツ風の曲想によるウィーン的な愛らしさが魅力的です。

なお、ロスマリン(ローズマリー)は植物名(日本名はマンネンロウ)ですが、可愛い女性を指す言葉として用いられています。

クライスラー:美しきロスマリン

作曲年:不明

演奏時間:約2分

編成:ヴァイオリン、ピアノ

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