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30秒でわかるリスト:愛の夢第3番

ショパン:夜想曲第20番(遺作)について30秒で丸わかり♪
フレデリク・ショパン(1810~49)は約20曲の夜想曲(ノクターン)を残しています。夢想的な詩情を重んじる夜想曲というジャンルの特質は、彼のロマン的資質にとりわけぴったりのものといえるでしょう。
この嬰ハ短調の曲は若き日の所産で、姉ルドヴィカのために書かれ、死後の1875年に初めて出版されました。実はこの曲は特に夜想曲とは記されておらず、“レント・コン・グラン・エスプレッシオーネ”という速度発想表記が記載されているだけで、ショパン自身がこの曲を何と題したかは明らかではありません。しかし曲想やスタイルは明らかに夜想曲といえるもので、ルドヴィカの作成した目録にも「1830年にウィーンから私に送られた夜想曲風のレント」と記されています。
曲はメランコリックな旋律美に満ちており、重々しい序奏の後、暗い主題が歌われ、中間部にはショパン初期の名作であるピアノ協奏曲第2番の第3楽章の主題が引用されるのが注目されます。
作曲年:1830年
演奏時間:約4分30秒
編成:ピアノ







