読みもの
2020.04.28

NHKラジオ高校講座「音楽Ⅰ」のススメ

岡山朋代
岡山朋代 ライター

1984年生まれ、千葉県佐倉市出身。明治大学文学部卒業後、東進ハイスクールの校舎運営、朝日新聞夕刊の執筆・編集、ステージナタリー記者を経て現職へ。『ぴあ』、『ウートピ...

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外出自粛が続く毎日で、在宅時間が増えている昨今。これを機に、一年間の授業がアーカイブされているNHKラジオ高校講座「音楽Ⅰ」でクラシックの学び直しをしてみては?

本講座では、桐朋学園大学グループの音楽部門で指導する沼野雄司教授が「西洋音楽の歴史と鑑賞」と題した授業を8回にわたって展開します。それぞれの時代に隆盛した音楽について理解を深めながら、楽曲を堪能できる20分。体系的な知識を頭に入れてから鑑賞すれば、クラシックがより身近に楽しく感じられるかもしれませんよ

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西洋音楽史、楽器の解説から、身近な楽器の奏法まで

沼野教授による「西洋音楽の歴史と鑑賞シリーズでは、バロック音楽古典派ロマン派、さらに近現代の音楽へとその特徴をたどっていきます。“楽譜”に焦点を当てる第1回、同じ作品でも指揮者によって異なる演奏結果が生じる理由を追求。ベートーヴェン「交響曲第5番《運命》の冒頭部分を聴き比べて検証する試みも。

1. ヘルベルト・ブロムシュテット指揮 / ドレスデン国立歌劇場管弦楽団(ドイツ)
2. ピエール・ブーレーズ指揮 / フィルハーモニア管弦楽団(フランス)
3. ロジャー・ノリントン指揮 / ロンドン・クラシカル・プレイヤーズ(イギリス)

少し聴いただけで理解できる演奏の違いは、一体どこから生まれてくるのか──。演奏家やマニアでなくとも理解できる易しい言葉で説明されるので、ビギナーにとっては心強い“クラシックガイド”となるかもしれません

番組は1年にわたって7ジャンルの授業を42回にわたって繰り広げます。作曲家・マルチタレントの青島広志さんによる「楽器解説や音楽の理論」では弦・木管・金管・打楽器の仕組みや作曲にいたる音楽理論をレクチャー。東京都内の中学校教諭である末石忠史さんの「楽しく演奏」ではリコーダーやピアノなど高校生の身近にある楽器の演奏上達法を展開します。リトミックを専門とする音楽講師・馬淵明彦さんによる「楽しく歌おう」では、さまざまな国の楽曲歌唱に挑戦。第1回は、井上陽水の『少年時代』を歌いながら腹式呼吸をマスターしましょう。このほか「音楽ワークショップ」「日本の音楽」、西洋音楽以外の「世界の音楽」といったプログラムも。

アーカイブページには、授業の要点がまとめられ予習に役立つ「学習メモ」が収納されており、プリントアウトすれば教科書・ノート代わりに。また、番組内容がどれだけ身についたか選択式のテストが出題される「理解度チェック」で復習することもできます。ミスした問題は該当する動画に戻れる「チャプターリンク」機能も。うまく活用して、音楽を楽しみながらその魅力と多様性に迫ってみませんか?

岡山朋代
岡山朋代 ライター

1984年生まれ、千葉県佐倉市出身。明治大学文学部卒業後、東進ハイスクールの校舎運営、朝日新聞夕刊の執筆・編集、ステージナタリー記者を経て現職へ。『ぴあ』、『ウートピ...

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