日本が誇る音楽家を輩出してきたローム ミュージック ファンデーションの奨学支援
今年も夏に、ローム ミュージック ファンデーションの奨学生による「スカラシップ コンサート」が開催される。毎回若手精鋭が出演して注目されるが、気になるこの奨学支援とはどのようなものなのだろうか?
東京・神楽坂にある音楽之友社を拠点に、Webマガジン「ONTOMO」の企画・取材・編集をしています。「音楽っていいなぁ、を毎日に。」を掲げ、やさしく・ふかく・おもしろ...
奨学生のすばらしい演奏が評判の「スカラシップ コンサート」
音楽文化の普及と発展を目指し活動を行っている公益財団法人ローム ミュージック ファンデーションの奨学生が、国内外で学んだ期間中の成果を披露する「スカラシップ コンサート」が、今年も夏に開催される。
2013年度からスタートしたこのコンサートは、2019年度には全公演が完売になるほど、京都・関西で愛される公演になった。昨年からは、さらに多くの方に奨学生のすばらしい演奏を届けたいという思いから、東京公演も開催されて好評を博している。
若い音楽家の支援に注力する背景には……
ローム ミュージック ファンデーションが設立当初から若い音楽家の支援に注力してきた背景には、設立者の佐藤研一郎が若いころピアニストを目指していたことがあるという。1954年にローム株式会社の前身である東洋電具製作所を起業した佐藤は、ローム株式会社が企業として成長したのち、「世の中の文化の進歩向上に役立ちたい。特に自身と同じく音楽家を志す若い人たちを応援したい」との思いから、1991年に私財を投じてローム ミュージック ファンデーションを設立した。
とくに力を入れている事業が奨学援助で、1991年の財団設立から2021年までに、507名(30億9.288万円)もの音楽家に支援を行ってきた。
2021年度の奨学生の顔ぶれを見てみると、亀井聖矢、新藤実優、谷昂登、古海行子(以上ピアノ)といった、今後が嘱望される逸材が並ぶ。これまでの奨学生にも反田恭平、小林愛実(以上ピアノ)、樫本大進、郷古廉(以上ヴァイオリン)他、日本が世界に誇る音楽家が名を連ね、この財団が音楽文化の向上に果たしてきた役割の大きさに驚嘆せざるを得ない。
海外留学をこころざす方の強い味方
日時:
7月30日(土)14:00/19:00
7月31日(日)15:00
8月19日(金)18:30
8月21日(日)14:00/19:00
会場:京都府立府民ホール アルティ
日時:
8月7日(日)15:00
8月27日(土)14:00/19:00
会場:浜離宮朝日ホール
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