
東京交響楽団がジェンダーレスな舞台衣装を発表! デザインはコシノジュンコ氏
東京交響楽団が、デザイナーのコシノジュンコ氏がデザインを手がける新しいステージ衣装を発表する。男女同一デザインの“ジェンダーレス”仕様となっており、2025年12月22日のコンサート「ロイヤル・バンコク交響楽団&東京交響楽団フレンドシップコンサート with 新妻聖子」で初披露となる。
新衣装制作のきっかけのひとつとなったのは、東京交響楽団が2023年に始動させた「アジア・プロジェクト」。タイやマレーシアなど東南アジア諸国で国際交流活動を展開するなかで、従来の燕尾服とは異なる、より身軽でありながら上品さも兼ね備えたステージ衣装の必要性が高まったという。
また、楽団員からは、体育館などで演奏する学校巡回公演など、従来の演奏会用衣装では対応しづらい環境でも着用できる機動性の高い衣装を求める声も上がっていた。加えて、アジア・プロジェクトにおいて、ステージ上で視覚的に「東京交響楽団」とわかりやすく示す識別性を備えた衣装の必要性も、検討の理由のひとつとなった。
こうした背景に加え、楽団のブランディングをより明確にしていく必要性が議論されるなか、東京交響楽団の理事でもあるコシノジュンコ氏との意見交換を重ね、新衣装の構想が具体化していったという。

今回デザインされた衣装は、黒を基調としたシャツジャケットタイプで、コシノ氏ならではのモード性と機能美を兼ね備えたもの。男女の区別なく同一デザインで着用できるジェンダーレス仕様となっている。オーケストラ業界においてジェンダーレスな衣装を導入する例はまだ多くなく、多様性や包括性を意識した先進的な試みといえる。
さらに特徴的なのは、演奏者だけでなく、舞台を支えるステージスタッフや来場者と接するフロントスタッフも同じ衣装を着用する点だ。舞台上と舞台裏の垣根を越え、コンサート全体をひとつのチームとして捉え、一体感を視覚的にも表現する狙いがある。
新衣装は、今後の国内外での公演やさまざまな活動の中で順次着用されていく予定で、東京交響楽団の新たな取り組みとして注目される。
日時: 2025年12月22日(月)19:00開演
会場: ミューザ川崎シンフォニーホール
出演: 大友直人(指揮)、新妻聖子(ヴォーカル)、ロイヤル・バンコク交響楽団&東京交響楽団 合同オーケストラ
曲目:
【第1部】
芥川也寸志/《交響管弦楽のための音楽》から第2楽章、ラーマ9世、Pramoj編/アレクサンドラ、サン=サーンス/交響曲 第3番《オルガン付き》から第Ⅱ部
【第2部】
サウンド・オブ・ミュージック・メドレー、アンダーソン/クリスマスフェスティバル、マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン、オン・マイ・オウン、アンダーソン/そりすべり、ほか
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