実在の女性指揮者の奮闘を描いた映画『パリのちいさなオーケストラ』が日本公開決定!
実在の指揮者ザイア・ジウアニと、彼女が立ち上げたオーケストラ「ディヴェルティメント」を描く映画の日本公開が決定した。
指揮者を目指すアルジェリア系のジウアニが、パリの音楽院への編入をきっかけに、巨匠セルジュ・チェリビダッケに指導を受け、頭角を表す。そして、貧富の格差なく誰もが楽しめるように、パリ市内の上流家庭出身の生徒たちと移民の多いパリ近郊の地元の友人をまとめ、垣根を超えたオーケストラを結成……。
この実話を映画化したのは『奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ』監督のマリー=カスティーユ・マンシオン=シャール。主要キャスト以外の配役は現役音楽家を抜擢しているとのことだ。
パリ近郊の音楽院でヴィオラを学んできたザイアは、パリ市内の名門音楽院に最終学年で編入が認められ、指揮者になりたいという夢を持つ。だが、女性で指揮者を目指すのはとても困難な上、クラスには指揮者を目指すエリートのランベールがいる。超高級楽器を持つ名家の生徒たちに囲まれアウェーの中、ランベールの仲間たちには田舎者とやじられ、指揮の練習の授業では指揮台に立っても、真面目に演奏してもらえず、練習にならない。しかし、特別授業に来た世界的指揮者に気に入られ、指導を受けることができるようになり、道がわずかに拓き始める――。
ジウアニが1998年に発足したディヴェルティメントは、現在も精力的に活躍の場を広げ、ハルモニア・ムンディから録音もリリースされている。注目の女性指揮者の音楽にかける情熱……映画の公開を楽しみに待ちたい。
▼豪華ゲストを迎えて録音されたアルバム『バッカナール:サン=サーンスと地中海』より劇中にも登場するサン=サーンス《サムソンとダリラ》~「バッカナール」
2024年9月20日(金)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテほかにて全国公開
監督・脚本:マリー=カスティーユ・マンシヨン=シャール『奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ』
出演:ウーヤラ・アマムラ、リナ・エル・アラビ、ニエル・アレストリュプ『真夜中のピアニスト』
2022年/フランス/フランス語/114分/カラー/ビスタサイズ/原題:Divertimento/映倫区分:PG-12/配給:アット エンタテインメント
オデッサ国際映画祭コンペティション出品/ストーニーブルック映画祭特別賞受賞
© Easy Tiger / Estello Films / France 2 Cinéma
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