ニュウニュウ “神童”から進化し続ける25歳~リスト編《運命》ほか必聴の来日公演
東京・神楽坂にある音楽之友社を拠点に、Webマガジン「ONTOMO」の企画・取材・編集をしています。「音楽っていいなぁ、を毎日に。」を掲げ、やさしく・ふかく・おもしろ...
“神童”から積み上げてきた華やかな実績
2018年4月から放送されて大きな反響を呼んだTVアニメ『ピアノの森』で天才中国人ピアニスト=パン・ウェイの演奏を担当し、大きな注目を集めたニュウニュウ。
1997年に中国福建省アモイ市の音楽一家に生まれ、父親からピアノのてほどきを受けて、6歳でモーツァルトのピアノ・ソナタとショパンのエチュードを演奏してリサイタル・デビューを果たしたという神童伝説の持ち主だ。
上海音楽学院に史上最年少の8歳で入学を認められ、その後ボストンのニューイングランド音楽院を経て、2018年に名門ジュリアード音楽院を卒業した。
その後も世界各地で著名なオーケストラや指揮者と共演、音楽祭への参加など実績を重ね、2021年にユニバーサルからリリースされた「ベートーヴェン:フェイト&ホープ」は『レコード芸術』誌で特選盤に選ばれた。
このCDにも収録されているベートーヴェン「交響曲第5番《運命》」のリスト編曲によるピアノ・ソロ版、ベートーヴェンの《悲愴》ソナタと《月光》ソナタを含むプログラムによるリサイタルが、11月23日、大阪のフェニーチェ堺大ホールで開催される。
リスト編《運命》は「限界への挑戦」
ニュウニュウが2018年にリリースしたリストの約30分を要する大曲「ロ短調ソナタ」を核としたCDも『レコード芸術』特選盤に選ばれており、ヴィルトゥオーゾ的要素を多く含む大作への期待は大きい。今回のプログラムのメインとなるリスト編曲《運命》の演奏をリサイタルで聴ける機会は滅多になく、ニュウニュウ自身が「限界への挑戦」と語るように、圧巻のテクニックによるダイナミックな演奏は必聴だ。
長身でスタイリッシュな若き俊才の演奏が披露されるのは、2019年10月にオープンした大阪のフェニーチェ堺。赤を基調としたゴージャスな内装、3層バルコニー構造でどの席からも舞台が見えやすい2000席の大ホールでゆったりと聴くニュウニュウの演奏は、格別な体験となることだろう。
日時:2022年11月23日(水・祝)15:00開演
会場:フェニーチェ堺 大ホール
曲目:ブラームス「6つのピアノ小品」 作品118より 第2番《 間奏曲》イ長調、ベートーヴェン「ピアノ・ソナタ 第8番《悲愴》」「ピアノ・ソナタ 第14番《月光》」、ショパン「夜想曲」作品9-2、ベートーヴェン「交響曲第5番《運命》」(リスト編曲)
料金:4,000円
チケット:sacayメイトWEB
問合せ:堺市文化振興財団チケットセンター0570-08-0089
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