イベント
2025.06.18
2025年7月9日(水)から29日(火)まで札幌を中心に全31公演

若き才能と巨匠が響き合う音楽祭~パシフィック・ミュージック・フェスティバル札幌2025

世界中から若き音楽家たちが集結し、豪華指揮陣とともにステージを彩る「パシフィック・ミュージック・フェスティバル札幌(PMF)」が、今年で35回目を迎えます。2025年は7月9日から29日までの21日間、全31公演が北海道各地と東京で開催される予定です。聴いて、感じて、参加して──音楽とともに過ごす特別な夏の音楽祭をご紹介します。

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1990年、レナード・バーンスタインの理念のもとに札幌で創設された「パシフィック・ミュージック・フェスティバル札幌(PMF)」は、今年で第35回を迎える。これまでに79の国と地域から延べ3,800人以上のアカデミー生を輩出し、クラシック音楽界を担う人材を世界に送り出してきた。

2025年は7月9日(水)から29日(火)までの21日間、札幌を中心に北海道各地、そして東京で全31公演を開催予定。参加するアカデミー生は、23の国と地域から選ばれた95名。世界屈指の教授陣とともに、教育音楽祭としての真価を発揮する夏となるだろう。

2024年開催のPMFより。講師をつとめ、今年も登場するベルリン・フィルのホルン奏者サラ・ウィリス(左)とアカデミー生たち

ドイツの重鎮ヤノフスキと豪華指揮陣による競演

今年の首席指揮者を務めるのは、ドイツ音楽界の巨匠マレク・ヤノフスキ。オペラとシンフォニーの両分野に造詣が深く、名門オーケストラから厚い信頼を寄せられる存在。ピクニックコンサート(7/26)、PMF GALAコンサート(7/27)、東京公演(7/29)でシューマン《ライン》や、R.シュトラウス《死と変容》などを指揮する。ロマン派の名作シューマン「チェロ協奏曲」ではイギリス出身の世界的チェリスト、スティーヴン・イッサーリスが登場。

マレク・ヤノフスキ
© Felix Broede
スティーヴン・イッサーリス
(c)Tom Miller

客演指揮者には、PMF2012の修了生であり現在オランダ放送フィルとロンドン・フィルで活躍するカリーナ・カネラキスが就任。オープニング・ナイト(7/9)ではバーンスタイン《キャンディード》序曲と、世界から集まった4人の名ホルン奏者(サラ・ウィリス、アンドリュー・ベイン、シュテファン・ドール、福川伸陽)を迎えてのシューマン「コンツェルトシュテュック」で幕を開け、苫小牧(7/12)・札幌(7/13)ではマーラー「交響曲第1番《巨人》」とシベリウス「ヴァイオリン協奏曲」を披露する。ソリストは、国際的評価も高い五明佳廉である。

もう一人の指揮者、ダヴィッド・ルンツはPMF2017の修了生であり、現在はザグレブ・フィルの常任指揮者。札幌交響楽団にPMFのメンバーも加わる「ホストシティ・オーケストラ演奏会」7/21)ではショスタコーヴィチ「交響曲第10番」などを指揮。音楽祭の開催35回を記念する「PMFホームカミング・オーケストラ演奏会」7/24)では、PMF修了生約45名(コンサートマスターは郷古廉)とともにモーツァルト《ジュピター》などを演奏する。

カリーナ・カネラキス
©Eduardus Lee
右:ダヴィッド・ルンツ
©Łukasz Dyczko

アンサンブルや地域公演も充実したラインナップ

室内楽・アンサンブルの公演も多彩である。修了生で結成されたリーザス・カルテット7/26)や、木管五重奏のパシフィック・クインテット7/27)などが登場。ヴァイオリニスト五明佳廉とピアニスト小菅優のデュオ・リサイタル(7/16)では、ブラームスのソナタなどを披露する。

五明佳廉 ©Gabrielle Revere
小菅優 ©Takehiro Goto

さらにPMFウィーン、ベルリン、アメリカの教授陣による演奏や、江別、小樽、奈井江、遠軽、函館といった地域でもコンサートが行なわれる予定だ。

教育型フェスティバルならではの体験プログラム

PMFをユニークで魅力的なものにしている理由のひとつに、教育と参加を重視したプログラム展開がある。プロフェッショナルを目指すアカデミー生の研鑽はもちろんのこと、来場者が音楽の創造現場に触れ、演奏家とともに音楽を「体験」できるプログラムが多数用意されている。

その代表格が、カーネギー・ホールの教育プログラムをベースとしたリンクアップ・コンサート。小学生たちは事前にこのためのプログラムを学び、その成果をPMFオーケストラとの共演という形で体験する。

また、昨年好評だった体験型ワークショップ「PMFクラシックLABO♪~東京文化会館ミュージック・ワークショップ~ もふたたび開催。楽器に直接触れられるプログラムなど、子どもから大人まで楽しめる内容が充実しており、音楽の世界を五感で学べる場となる。

さらに、世界で活躍するPMF教授陣による公開マスタークラスオープンリハーサルでは、プロフェッショナルの音楽指導、そして指揮者とオーケストラが音楽を進化させていく様子を感じることができる。

また、PMF2025では「35回記念クラウドファンディング」を実施中。指揮体験や、札幌を代表する銘菓「白い恋人」のオリジナル『レニー缶』など、多彩な返礼メニューも用意されているので気になる方はチェックしてほしい。

第35回という節目を迎え、さらなる進化を遂げるPMF。若き演奏家たちの情熱と、世界的巨匠たちの導きが響き合う空間を楽しみたい。

公演情報
パシフィック・ミュージック・フェスティバル札幌2025

■開催日程:

7月9日(水)~7月29日(火)21日間

■会場:

札幌コンサートホールKitara、札幌芸術の森ほか、札幌市内各会場、江別、小樽、遠軽、函館、奈井江、東京

 

9日(水)18:30
PMF2025オープニング・ナイト
札幌コンサートホールKitara(大ホール)

 

11日(金)19:00
PMFウィーン演奏会
札幌コンサートホールKitara(大ホール)

 

12日(土)15:00
PMFオーケストラ苫小牧公演
苫小牧市民会館 大ホール

 

13日(日)14:00
PMFオーケストラ演奏会
札幌コンサートホールKitara(大ホール)

 

14日(月)19:00
PMF公開マスタークラス
札幌コンサートホールKitara(小ホール)

 

15日(火)19:00
PMFベルリン演奏会
札幌コンサートホールKitara(大ホール)

 

15日(火)19:00
PMFアンサンブル江別公演
江別市文化ホール(えぽあホール)

 

16日(水)18:30
PMFアンサンブル小樽公演
小樽市民センター マリンホール

 

16日(水)19:00
PMFアンサンブル清田区公演
清田区民センター 区民ホール

 

16日(水)19:00
五明佳簾&小菅優 デュオリサイタル
札幌コンサートホールKitara(大ホール)

 

18日(金)13:45
PMFリンクアップ・コンサート
札幌コンサートホールKitara(大ホール)

 

19日(土)14:00
PMF室内オーケストラ遠軽公演
遠軽町芸術文化交流プラザ(大ホール)

 

19日(土)①16:00 ②19:00
PMFアンサンブル演奏会
AOAO SAPPORO

 

20日(日)14:00
PMFアンサンブル演奏会
札幌コンサートホールKitara(小ホール)

 

20日(日)15:00
PMFアンサンブル奈井江公演
奈井江町文化ホール(コンチェルトホール)

 

21日(月)13:30
PMFアンサンブル函館公演
函館市芸術ホール(ハーモニー五稜郭)

 

21日(月)14:00
PMFホストシティ・オーケストラ演奏会
札幌コンサートホールKitara(大ホール)

 

21日(月)17:00
PMFアンサンブル演奏会
札幌コンサートホールKitara(小ホール)

 

23日(水)19:00
PMFアメリカ演奏会
札幌コンサートホールKitara(小ホール)

 

24日(木)19:00
35回記念 PMFホームカミング・オーケストラ演奏会
札幌コンサートホールKitara(小ホール)

 

25日(金)12:25
第522回 市民ロビーコンサート
札幌市役所 1Fロビー

 

25日(金)19:00
PMF赤れんがコンサート
赤レンガ庁舎 2F 赤れんがホールA

 

26日(土)12:00
ピクニックコンサート
<レナード・バーンスタイン・メモリアル・コンサート>
札幌芸術の森・野外ステージ

 

27日(日)15:00
PMF GALAコンサート
札幌コンサートホールKitara(大ホール)

 

29日(火)19:00
PMFオーケストラ東京公演
サントリーホール

 

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