東京音大で社会学者・宮台真司が「アーティストにしかできないこと」をテーマに特別講座

宮台真司先生をお招きして開催する特別セミナーも今回で第3回を迎えます。第1回が2021年、第2回が2023年でしたが、皆さんもご承知の通り、回を追うごとに日本だけでなく世界全体が緊迫の度合いを増しているように思います。

ロシアとウクライナの未だ出口の見えない戦争、イスラエルによるガザやレバノン、イランとの戦闘と報復の連鎖、そればかりではなく地球温暖化による世界天候の変異と、異常気象に起因する災害、地震や台風、大雨による災害地の復旧や復興支援の信じられない遅れなど、天災だけでなく人災も枚挙にいとまがありません。私たちの生活は一見ITやAIなどにより著しく進歩しているように喧伝されていますが、果たしてそうでしょうか？　金融工学なる詭弁から降りかかる歯止めのきかない経済的格差など21世紀の世界は数多くの不安を抱え込んでいます。私たち市井の人々が幸せを感じる毎日を送れる日はまたやって来るのでしょうか？　あるいは、このまま突き進んで滅びてしまうのでしょうか？　そして私たちが拠りどころにしている音楽や芸術は人々を癒すことができるのでしょうか？　今回のセミナーはそんな想いを抱きながら、宮台真司先生から若者たちに深いメッセージをいただく、そんな時間にしたと考えています。