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2022.08.22

下野竜也がプロデューサーを務める第1回次世代指揮者コンクールで大井駿さんが優勝!

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「ひろしま国際平和文化祭」の音楽部門・ひろしまミュージックセッション2022の一環として、第1回次世代指揮者コンクールが開催。広島発の国際コンクールとして、優れた人材を発掘・育成し、次世代を担う若手音楽家の交流の場を広げることを目的に発足しました。

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このコンクールには「カデミー」が併設されており、参加者は予備審査の課題曲「ハイドンの交響曲」を題材とする審査委員長の下野竜也によるワークショップにも参加します。それぞれが自分の提出した曲を指揮して、下野がほかの参加者に意見を聞いたり、アドバイスをしたりしながら進められました。

また、コンクール前には、平和記念式典に参加し、「平和の夕べ」コンサート等の諸行事への参加を通じて広島の歴史や平和への取り組みを学ぶ機会も設けられました。

8月11日の1次予選、8月14日の2次予選を経て、8月17日に行なわれた本選には、ロマン・レシェキンさん(フランス)、大井駿さん(日本)、喜古恵理香さん(日本)の3名が出場。

優勝に輝いたのは、ONTOMOナビゲーターで「楽語にまつわるエトセトラ」執筆者としてもおなじみの大井駿さんで、あわせて細川賞も受賞! 今回の受賞について、コメントをいただきました。

大井駿さんのコメント
このコンクールでは、広島交響楽団の音楽総監督でいらっしゃる下野竜也さんによるマスタークラスも事前に行なわれました。ただコンクールを受けるだけではなく、参加者と共に音楽への理解を深めるという部分は、ほかのコンクールとの大きな違いかと思います。ただコンクールを受けるだけではなく、そこには必ず大きな学びがあるということに意義を感じたため、応募しました。
 
実際アカデミーでは、自分も含めた14人の出場者が、それぞれハイドンの交響曲を指揮し、下野先生がそれに対してアドバイスを下さるだけではなく、下野先生がさまざまな質問を投げかけることで、根本的に音楽表現について考えさせられる場面が数多くありました
 
さらには、平和記念式典へ参加させていただく貴重な機会なども用意されており、広島という場所だからこその学びもありました。
 
もちろんコンクールには結果がついてくるものですが、常に音楽を楽しむことを忘れないように心がけました。ご飯を食べるときも、信号待ちをしているときも、課題曲の一つだったストラヴィンスキーの八重奏曲のポケットスコアをずっと見ていました(笑)。
強制的に音楽を忘れることができない時間でしたが、そんな時間も楽しかったです。
 
優勝について、まだ実感が湧かないですが、第1位というだけではなく、細川賞もご本人からいただくことができ、背筋が伸びる思いです。私の専門でもある古楽をはじめとした古典的なレパートリーのみならず、細川俊夫先生の作品をはじめとした現代音楽の魅力を伝えていける活動もできればと思います。
 
そして、同じ中国地方の鳥取県にゆかりのある人間として、広島でこのような賞を受賞できたことを大変嬉しく思います。
 
最後に、常に学びを与えてくださった同じ出場者の13名、常に出場者の指揮から音楽を汲み取って最大限に演奏してくださった広島ウインドオーケストラと広島交響楽団の皆様、多大なサポートを賜りました企業の皆様、そしてご評価くださった審査員の先生方に、この場をお借りして心からの感謝を申し上げます。
授賞式の様子。前列左から3人目より、第2位ロマン レシェキン、第1位大井駿、第3位喜古恵理香。後列左から片山杜秀、四方 恭子(審査委員)、下野 竜也(審査委員長)、沼尻 竜典、細川 俊夫(審査委員)

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