インタビュー
2024.08.21
ベルリン・フィルの精鋭&古楽の名手と若き才能の共演

ベルリン・バロック・ゾリステン with ヤン・インモがひらく新しい視界

ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の首席奏者達によって創設されたバロック・アンサンブル、ベルリン・バロック・ゾリステンは、個々のメンバーがソリスト級の腕前を誇る。今回ソリストとして初共演する韓国の新星ヴァイオリニスト、ヤン・インモに、待望の来日公演の聴きどころを伺った。

片桐卓也
片桐卓也 音楽ライター

1956年福島県福島市生まれ。早稲田大学卒業。在学中からフリーランスの編集者&ライターとして仕事を始める。1990年頃からクラシック音楽の取材に関わり、以後「音楽の友...

ヤン・インモ メイン写真 ©Neda Navaee

この記事をシェアする
Twiter
Facebook

ベルリン・バロック・ゾリステンとは

ベルリンにいま世界の若手の有望奏者が集まっているが、そこにはベルリンの主として音楽界に君臨するベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の存在が大きいと言わざるをえない。ベルリン・フィルの特徴はかつてから言われていることだが、そのなかにさまざまな小さなアンサンブルを持つことであり、その代表的な存在が1995年に当時の第1コンサートマスターだったライナー・クスマウルと首席奏者たちによって創設されたベルリン・バロック・ゾリステンである。

続きを読む

17〜18世紀の音楽作品に、モダン楽器奏者の視点と同時に、たくさんの研究によって集められた作曲当時の演奏スタイルを組み合わせて、新しい視界をひらく演奏を展開してきた。日本ツアーも多く、また録音も巨匠ラインハルト・ゲーベルとのバッハ「ブランデンブルク協奏曲」全曲(2017年)など、高く評価されるものも多い。

ベルリン・バロック・ゾリステン
1995年にベルリン・フィルの第1コンサートマスターをつとめていたライナー・クスマウルを音楽監督に、ベルリン・フィルの首席奏者たちにより創設されたベルリン・バロック・ゾリステンは、その名のごとく、メンバーひとりひとりが華麗なソリストである。同時に、その類まれな合奏精度により、彼らは世界最高のアンサンブルのひとつとしての地位を確立し、また、様式的な確かさをもって、いにしえの楽曲を文字通り現代に蘇らせることに成功している。2018年には古楽のカリスマ的巨匠、ラインハルト・ゲーベルを芸術監督に迎えている。

ONTOMOの更新情報を1~2週間に1度まとめてお知らせします!

更新情報をSNSでチェック
ページのトップへ