楽譜で猫や犬を描くSympawnies作者にインタビュー! 誕生秘話や創作方法に迫る
見て聴いて、心華やぐ出会い。ONTOMO編集部員Mが出会った至福の瞬間をお届けする不定期連載。
第3回は、SNSで話題のかわいい動物の絵「Sympawnies」に注目。よく見ると楽譜で、しかもちゃんと曲になっているのです。この音楽と絵が融合したアートに目がハートに! 猫を描きながら作曲するのか、作曲したものをうまいこと猫の絵に仕立てているのか……作者のノアン・オックスマンさんに詳しくうかがいました。動物をこよなく愛するオックスマンさんが取り組む保護活動についても教えてもらいました。
フランス文学科卒業後、大学院で19世紀フランスにおける音楽と文学の相関関係に着目して研究を進める。専門はベルリオーズ。幼い頃から楽器演奏(ヴァイオリン、ピアノ、パイプ...
Sympawniesの作者、ノアン・オックスマンさんは、イスラエル在住の音楽家。楽譜で動物を表す独自のアートを、音源とともにYouTubeやInstagramに更新しています。依頼を受けて製作したものがほとんどです。「イスラエルから遠い日本の方にも見ていただけてとても嬉しいです!」と笑顔でオンラインインタビューに応じてくれました。
ちなみに、Sympawniesは、symphonyとpaw(動物の足)を合わせたオックスマンさんによる造語。トレードマークも音符で描かれたあしあとですね!
アイデアが生まれたきっかけはバッハの自筆譜だった!?
——今日は猫ちゃんも一緒にインタビューを受けてくれるんですね!
オックスマン はい、メイジーという女の子で、この子がSympawnies第1作のモデルですよ。
Sympawny no.1 (Mazie)
——楽譜で猫を描くというアイデアを思いついたきっかけは?
オックスマン 猫を3匹飼っていて、数年前に妻への誕生日プレゼントとして、何か愛猫たちが登場するものを考えていたんです。そのときには、宇宙飛行士の姿をしたメイジーをデザインしました。2年ほど前に、色鉛筆で描かれたペットの肖像画をネットで見てとても気に入り、自分も特技である音楽を生かしてこういうことがしたいと思いました。絵は専門的に学んだわけではないけど、もともと子どもの頃には好きでよく描いていました。
それで、猫の肖像画と音楽を用いて何ができるか考え始めたのですが、ヨハン・ゼバスティアン・バッハの手稿譜を見たときに、ひらめいたんです。バッハの手書きの音符はとても美しくて、16分音符の旗がにょろっと伸びていたりするじゃないですか。とてもクリエイティブで芸術的だと思い、こういう音符の書き方で絵を描くことを思いついたんです。メイジーの写真を用いて試行錯誤して、第1作が完成しました。
左:バッハの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番の手稿譜
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