インタビュー
2025.09.11
オーケストラの舞台裏 vol.12

東京交響楽団チェロ奏者・内山剛博さん「東響は居心地がよくて飽きない職場です」

東京交響楽団のチェロ奏者・内山剛博さんは、音楽一家に育ち、幼少期からヴァイオリンに親しんできました。やがて音楽教室で出会ったチェロ仲間たちの存在が、楽器を変えるきっかけに。コロナ禍の只中でたどり着いたオーケストラという居場所、室内楽で培った感性、そして料理や古着といった趣味とともに豊かに暮らす現在。その音楽と暮らしの背景をうかがいました。

「オーケストラの舞台裏」は、オーケストラで活躍する演奏家たちに、楽器の魅力や演奏への想いを聞く連載です。普段なかなか知ることのできない舞台裏を通じて、演奏家たちのリアルな日常をお届けします。

取材・編集
寺田 愛
取材・編集
寺田 愛

編集者、ライター。女性誌編集、ECサイト編集・ディレクター、WEBメディア編集長、書籍編集長などを経て現在。はじめてクラシック音楽を生で聞いたのは生後半年の頃。それ以...

撮影:齋藤大輔

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音楽とともに育った少年時代

——音楽を始めたきっかけを教えてください。

内山剛博さん(以下、内山) 私の家は、いわゆる音楽一家で、父がジャズサックス奏者、母がジャズピアノ奏者、兄はフルートを吹いていました。自然と何か楽器をやる流れで、当時NHK教育テレビで放送されていた「クインテット」に影響されて、5歳でヴァイオリンを始めました。

——ジャズではなく、クラシックに惹かれたのには何か理由があったのでしょうか。

内山 ヴァイオリンを始めたのは自分の意思というより、両親の勧めだったと思います。自分たちがジャズをやっているからこそ、違うジャンルも見てほしかったのかもしれません。

内山剛博(うちやま・たけひろ)
5歳よりヴァイオリン、10歳より桐朋学園大学音楽学部附属子供のための音楽教室にてチェロを始める。桐朋女子高等学校音楽科(男女共学)卒業、桐朋学園大学音楽学部カレッジディプロマコース修了。東京藝術大学音楽学部別科在学中に東京交響楽団のオーディションに合格。第71回全日本学生音楽コンクールチェロ部門 東京大会 第1位。2019、2020年度桐朋学園室内楽演奏会に推薦。プロジェクトQ・第17章に参加。これまでにチェロを松波恵子、中木健二の各氏に師事。

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