2020.02.02
おやすみベートーヴェン 第49夜【天才ピアニスト時代】
「ピアノ・ソナタ第2番 イ長調」――“新しい”を盛り込んだソナタ集
生誕250年にあたる2020年、ベートーヴェン研究の第一人者である平野昭さん監修のもと、1日1曲ベートーヴェン作品を作曲年順に紹介する日めくり企画!
仕事終わりや寝る前のひと時に、楽聖ベートーヴェンの成長・進化を感じましょう。
1792年、22歳のベートーヴェンは故郷ボンを離れ、音楽の中心地ウィーンに進出します。【天才ピアニスト時代】では、ピアニストとして活躍したウィーン初期に作曲された作品を紹介します。
ONTOMO編集部
東京・神楽坂にある音楽之友社を拠点に、Webマガジン「ONTOMO」の企画・取材・編集をしています。「音楽っていいなぁ、を毎日に。」を掲げ、やさしく・ふかく・おもしろ...
“新しい”を盛り込んだソナタ集から「ピアノ・ソナタ第2番 イ長調」
(ピアノ・ソナタ第2番の第3楽章に、慣例であるメヌエットではなく、スケルツォを置いていることについて)
メヌエットは「ディヴェルティメント」のような娯楽音楽に必ず入れられているものでした。こういった軽めの曲ではなく、もっと抽象的で劇的な性格であるスケルツォに変えたというのは、とても大きなことだと思います。
――小山実稚恵、平野昭著『ベートーヴェンとピアノ「傑作の森」への道のり』(音楽之友社)17ページより
第1番に続いて、第2番は華麗な雰囲気を持ちつつも、当時の常識を破る工夫が施された作品。若い弟子の型破りな作品に、ハイドン先生はどんな顔をしたのだろう……なんて想像するのも楽しいですね。
作品紹介
ピアノ・ソナタ第2番へ短調 op.2-2
作曲年代:1793~1794(ベートーヴェン23~24歳)
出版:1796年3月アルタリア社
関連する記事
-
ベルリン・フィルを間近で多角的に聴くことで、音楽の未来を切り拓く若い力を育てる!
-
新世代の旗手「ほのカルテット」 二刀流で切り開く室内楽とオーケストラのキャリア
-
須田祥子が語るヴィオラの魅力〜世界でも珍しいヴィオラアンサンブルの響きとは?
ランキング
- Daily
- Monthly
関連する記事
ランキング
- Daily
- Monthly
新着記事Latest
2024.04.25
2024年アニバーサリー作曲家をコンサートで聴こう! 音楽ライターが選ぶ10公演
2024.04.22
ピアニストの辻井伸行がドイツ・グラモフォンと日本人初のグローバル専属契約
2024.04.22
ネゼ=セガン音楽監督、総裁ゲルブが語る METオーケストラの新時代と来日公演の聴...
2024.04.22
『レコ芸』歴代編集部員が選ぶ 心に刺さった批評#4 演奏解釈の背景に広がる豊かな...
2024.04.21
ルクレツィア・ボルジア~悪徳の一家に生まれたヒロインは本当に「悪女」だったのか
2024.04.19
プロコフィエフの名曲と素顔に迫る12のエピソード
2024.04.18
いまアーティストの存在はどうあるべき?ピアニスト小菅優が問いかけるシェーンベルク
2024.04.18
ダンサーでピアニスト!パリ・オペラ座のアルチュス・ラヴォーに異色のキャリアをきく