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2020.12.16
弦楽五重奏曲断章ハ長調——最終回! 穏やかな雰囲気に包まれた未完の絶筆作品
生誕250年にあたる2020年、ベートーヴェン研究の第一人者である平野昭さん監修のもと、1日1曲ベートーヴェン作品を作曲年順に紹介する日めくり企画!
仕事終わりや寝る前のひと時に、楽聖ベートーヴェンの成長・進化を感じましょう。
ウィーン会議、ナポレオンの没落......激動のウィーンで43歳になったベートーヴェン。「不滅の恋人」との別れを経て、スランプ期と言われる時期を迎えますが、実態はどうだったのでしょう。
ベートーヴェンがいつかは劇音楽化したかったシラーの戯曲『ヴィルヘルム・テル』からとられた詩による無伴奏男声三重唱(三部合唱も可)。テノール2、バス2の3人で歌う1分ほどの曲。
「死は突然に人を訪れる。彼に時は与えられていない。人生の途上で襲われ、満ち足りた人生から引き裂かれる。心づもりがあろうが無かろうが、人は審判者の前にたたなければならない」と歌われる短い作品。
ウィーンを去るひとりの友人の記念帳に作曲された楽譜に、ベートーヴェンは「我が友人クルムホルツ(1750~1817年5月2日没)の急逝を追悼して、1817年5月3日」と記している。
解説: 平野昭
ベートーヴェンは、「第九」第4楽章の詩の作者であるシラーの作品に、以前から強い関心を寄せていました。『ヴィルヘルム・テル』の一節と友人の急逝が重なったのですね。ロッシーニのオペラ《ウィリアム・テル》の原作でもあります。
歌曲《修道僧の歌》WoO104
作曲年代:1817年5月3日(ベートーヴェン47歳)
出版:1839年