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映画『ブーニン 天才ピアニストの沈黙と再⽣』が2026年2⽉20⽇に公開!


東京・神楽坂にある音楽之友社を拠点に、Webマガジン「ONTOMO」の企画・取材・編集をしています。「音楽っていいなぁ、を毎日に。」を掲げ、やさしく・ふかく・おもしろ...
「角野隼斗2023“Reimagine”ツアー」が3月10日に東京オペラシティコンサートホールで、全国16公演の千秋楽を飾った。舞台上にグランドピアノとともに置かれ、交互に弾かれたアップライトピアノは、上前板が外されて中の構造が露になっており、まるでアート作品のよう。角野が軽いタッチで慈しむように弾くと、その繊細な指先からこれまで聴いたことのないピアノの音色がこぼれだす。大ホールが突如として幻想的で親密な空間になり、この新たなピアノ体験に魅了された方も多いことだろう。
このピアノはいったいどのようにして生まれたのか? きっかけは、角野が2年前にパリで飛び入りしたポーランド出身のピアニストで作・編曲家、ハニャ・ラニのコンサートだった。そのころ、アップライトピアノのハンマーと弦の間にフェルト布を設置することで、音が籠ったような印象的な雰囲気をつくることがヨーロッパのポストクラシカルシーンを中心に流行っていた。ハニャ・ラニがカスタムしたアップライトピアノの音の虜になった角野は、帰国後アップライトピアノを購入し、調律師と試行錯誤しながら音を作っていったという。
ハニャ・ラニ(上)と、角野がすごく好きな演奏と語っていた、ヴィキングル・オラフソンによるドビュッシー〈ヒースの茂る荒地〉(下)







