道端の片隅に咲く花と、詠み人知らずのルネサンス期の音楽たち
1974年生まれ。東京藝術大学音楽学部楽理科卒業、同大学院修士課程修了。Maqcuqrie University(シドニー)通訳翻訳修士課程修了。2008年よりクラシ...
道端に咲く名もなき小さな花……なんていうフレーズありますけれど、どんな花にもちゃんと名前があるんですよね。そのことを教えてくれたのは、OTNOMOの連載に登場いただいた科学コミュニケーターの深津美佐紀さんでした。以来、さんぽ中に、道路の片隅で咲いているちっこいお花に出会うたび、「君の名は知らぬが、かわいいね」と心の中で声がけしています。
今日の写真は、おそらくお花に少し詳しい人なら「あーこれね」と思うかも。この時期になると目にするこのお花を、私は何年も「かわいい、かわいい」と思いつつ、名前を知らずに過ごしてきました。
ですが、調べましたよ。「花の名前 赤 白 5月」などでネット検索すれば、一発でわかる世の中!すごい。
チェリーセージ。
そういう名前なんだと、初めて知りました。
クラシック音楽の世界にも、花々と同じように、名前は広く知られておらずとも、素晴らしい音楽を残した人たちが無限にいる気がします。いいな、すてきだな、と思っていても意外と「誰の、何というの曲なのか」まで、ちゃんと調べるかというと、そうでもないかも。
私は職業柄、そうもいかないので、いろいろ調べたりもしますが、そうこうしているうちに逆に抜け落ちてしまうのが、いわゆる「作曲者不明」とか「作者不詳」とされる詠み人知らずの音楽たち。ルネサンス期とかそれ以前の古〜い音楽には、よく見られる表記ですが、そうした中に味わい深い音楽もあったりしますね。
今日はその中から、ジャケットも美しいアルバムより「美徳の始まり」と「ベーリカ」という曲を選んで見ました。チェリーセージの小さく可憐なイメージとも合うかな。
古楽アンサンブル<アントネッロ>のアルバム『Landini : Cara mie donna わが愛しの女(ひと)よ (バッラータの世界)』より
「美徳の始まり」、「ベーリカ」
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