静かな深夜のウォーキングに、セレナードを
1974年生まれ。東京藝術大学音楽学部楽理科卒業、同大学院修士課程修了。Maqcuqrie University(シドニー)通訳翻訳修士課程修了。2008年よりクラシ...
みなさん運動不足、どう解消しています? 家にいる時間が確実に増えたこの数ヶ月……結果、見たことのない数値を体重計が叩き出したという事件が、あちこちの脱衣場で発生しているのではないでしょうか。ああ、恐ろしい……実は私も被害者(?)の一人。
というわけで、夜な夜なウォーキング。日中はだいたい渋滞している都道も、ガランとしています。深夜は、まったく人も車も通らないことがあります。でも、けっこうスピード出してる車がいますから信号は守らないと。信号待ちの時に、向こうに見えるコンビニの灯りに、ちょっとホッとしたときの写真。
人も車も来ない深夜の静かな大きな道路で、ただただ信号待ちしていると、ふと、「ん? これなんの時間だ?」と思ったりします。ほんの数分のことですが、人生にとって、まったく「意味のない時間」のようにも思えてくる……。いや、それは、違う。ちゃんと道路交通法を守り、モラルを守り、命を守っているんだよ、無意味じゃないよ、と叱られるかもしれませんが。
そんな、エアポケットに入るような感覚も悪くはないですが、なんとなく虚しくならないように、セレナードでも聴きながら歩くのもいいんじゃないでしょうか。
もともとは、リュートやギターなどをつま弾きながら、恋人の暮らす窓辺、野外から愛を歌った「セレナード」。古典派時代からは、小粋な室内アンサンブル曲として器楽の一ジャンルとなっていきました。モーツァルトの一連の作品や、チャイコフスキーの「弦楽セレナード」などが有名ですが、ドヴォルザークの流麗な「弦楽セレナード」も素敵です。
チョン・ミュンフン指揮、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のこの録音、オススメです。
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