読みもの
2021.12.16
飯田有抄のフォトエッセイ「暮らしのスキマに」 File.90

童謡「証城寺の狸囃子」は、ハイドンの交響曲のカバー?

飯田有抄
飯田有抄 クラシック音楽ファシリテーター

1974年生まれ。東京藝術大学音楽学部楽理科卒業、同大学院修士課程修了。Maqcuqrie University(シドニー)通訳翻訳修士課程修了。2008年よりクラシ...

この記事をシェアする
Twiter
Facebook

コソっ……

こちら、信楽焼のタヌキさんですが、妙に奥ゆかしく可愛く撮れてしまったので、今日のフォトエッセイにはこのコを置いておきます。

続きを読む

商売繁盛の縁起物として知られるこちらのタヌキさん、ちょっと調べてみましたら、人徳・信用・金運・安全など、とにかくいろんなハッピーを運んできてくれるアイテムのようですね。最近では「メス」がいたり(!)、寝っ転がってるタイプとか、いろいろあるみたいです。ご家庭にも1タヌ、いかがでしょうか。

こちらは、とあるお蕎麦屋さんの看板タヌさんです。すごくおいしいお蕎麦で人気のようですが、それをコソっと、このタヌキがサポートしてるのかもしれません。

で、せっかくのタヌキですので(?)、今日はもう、この曲をリンクするしかありません。冒頭のフレーズに注目で、どうぞ。

はい、お馴染みの、しょ、しょ、しょじょ寺♪……ではなくて、ハイドンの交響曲第89番ヘ長調の第1楽章ですね。

「証城寺の狸囃子」(中山晋平作曲、野口雨情作詞)は1925年に作られた童謡。こちらのハイドンのモチーフをカバーした……かどうかはわかりません。にしても、このハイドンを聴くと、見事に歌詞が頭に浮かんでしまうのは日本の心、でしょうか。

中山晋平(1887-1952)
長野県出身の作曲家。童謡や流行歌、新民謡で数多くの名曲のほか、校歌や社歌も作曲した。日本の音階やリズムの特徴を取り入れた独特のメロディは「晋平節」と呼ばれた。
野口雨情(1882-1945)
茨城県出身の詩人。『シャボン玉』『七つの子』『赤い靴』など数々の童謡の作詞や、民謡の創作に携わった。1919年に創業・創刊された童謡童話雑誌『金の船』(後の『金の星』)の初代編集長として中山晋平、本居長世らと協業し、日本の児童文化の発展に寄与した。
飯田有抄
飯田有抄 クラシック音楽ファシリテーター

1974年生まれ。東京藝術大学音楽学部楽理科卒業、同大学院修士課程修了。Maqcuqrie University(シドニー)通訳翻訳修士課程修了。2008年よりクラシ...

ONTOMOの更新情報を1~2週間に1度まとめてお知らせします!

更新情報をSNSでチェック
ページのトップへ