日めくりオントモ語録/山本武雄
ブリティッシュブラスのよいところは、歌心があることだと思います。楽器をもたないときも常に歌っています。
―― 山本武雄 「バンドジャーナル」2017年3月号より
1855年創立の名門ブリティッシュブラスバンドのブラック・ダイク・バンドに関する文章からの言葉。移動中や打ち上げ、パーティなどでもよく歌い、よく飲み。そういった大きなファミリーとしての仲間意識がバンドのサウンドに表現されて、魅力的なものにしていると語っています。
1941年甲府生まれ、1961年東京藝術大学音楽学部器楽学科(トランペット専攻)に入学、トランペットを中山冨士雄氏に師事、在学中より金管アンサンブルや吹奏楽団の研究に努める。1965年卒業。卒業と同時に東京藝術大学管弦楽研究部のトランペ ット奏者として勤めるかたわら、金管アンサンブルなどを行っている。
金管バンドの魅力を知り、1972年東京ブラスソサエティを創立し、英国スタイルの金管バンドの研究と普及に努めている。英国バンド指導者との交流や、英国チャンピオンシップの視察のため1977年、1978年と英国に渡り、1979年には英国のバンド指導者リチャード・エバンス氏を日本に招き各地で講演会・演奏会を行なう。
1855年創立。その前史としては、1816年、ピーター・ワートンが、ヨークシャーのクイーンズヘッド(現在のクイーンズバリー)に、金管楽器と木管楽器によるバンドを設立。後に「ブラック・ダイク・ミルズ・バンド」の創設者となるジョン・フォスターは、このワートンの設立したバンドのフレンチ・ホルン奏者であった。1833年になると、「クイーンズヘッド・バンド」という名の新しいバンドが結成された。このクイーンズヘッド・バンドは、1838年から1843年にかけて団員18名を擁していたと伝えられている。ブラック・ダイク・バンドは、2005年9月15日に創設150周年記念日を迎え、この時ロイ・ニューサム博士の著した「ゴールデン・イヤー:ブラック・ダイク150年の歴史」という書籍の出版、3枚組のCDセット「ジュエルズ・イン・ザ・クラウン」をリリースした。
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