
読みもの
2020.05.15
気まぐれ音楽カレンダー♪
107年前の今日、パリでドビュッシーのバレエ《遊戯》初演!
1913年5月15日、パリのシャトレ劇場で、ドビュッシーのバレエ音楽《遊戯》が初演されました。「ロシアの芸術をヨーロッパに紹介しよう」という意図のもとにディアギレフが主宰していたバレエ・リュス(ロシア・バレエ団)の公演で、台本と振付はロシアの伝説的バレエ・ダンサー、ニジンスキーが担当しました。
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パリで大きな注目を集めたバレエ・リュスは、作曲家たちの創作意欲をかき立て、ラヴェル、ストラヴィンスキー、ミヨー、サティ、オネゲルなど、多くの作曲家がバレエ音楽の作曲依頼に応じました。
ドビュッシーの作品も、1912年に上演された傑作《牧神の午後への前奏曲》を筆頭に、バレエ音楽《カンマ》や管弦楽曲《夜想曲》など、バレエ・リュスによって上演されました。
タイトルの「遊戯」は、テニスのことです。登場人物は男性1人 と女性2人の3人だけで、公園でテニスボールを探しているうちに「恋の遊戯」にも夢中になるという掛詞でもあります。
とくにこの《遊戯》では、躍動するスポーツの世界がとり入れられ、静かな情景のなかで演じられる3人の若者の動きが、ボールの動きとともに全曲につづられ、従来にはみられなかった新しいバレエの世界が描きだされている。ドビュッシーが長い間つちかい、究めてきた管弦楽のあらゆる手法が当時としては珍しい諸楽器を含めた大規模の楽器編成とともに、いかんなく発揮されている作品である。
『作曲家別名曲解説ライブラリー ドビュッシー』(音楽之友社)58ページより
スタッカートで同じ音を刻む音型や上昇/下降の細かい音階で、ボールの動きが表現されています。
ドビュッシーは、全体の構成から細部にいたるまで、主宰者ディアギレフの助言を受け入れて、初演の時期まで書き直しを重ねていたそうです。
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