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2025.02.17
名曲解説100
30秒で知るベートーヴェン:交響曲第9番《合唱付》

ベートーヴェン:交響曲第9番《合唱付》について30秒で丸わかり♪
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770~1827)の最後の交響曲であるこの作品は、本来器楽ジャンルである交響曲に声楽を取り入れた空前の規模と内容を持つ点で、交響曲史上革命的な傑作です。
声楽が入るのは第4楽章で、ドイツの大詩人シラーの詩「歓喜に寄す」を歌詞としています。進歩的思想の持ち主だったベートーヴェンは自由と人間性を求める新時代の思想を謳いあげたこの詩に若いときから惹かれ、晩年になって交響曲に敢えてこれを歌詞とする声楽を導入して人々へのメッセージとしたのでした。そうした思想的な内容ゆえに従来の交響曲の概念を超えた破格のスタイルをとる作品となったといえるでしょう。
それは声楽の入らない最初の3つの楽章の深遠な内容にも現れています。悲劇的に開始される長大な終楽章では、器楽のみでそうした暗黒の世界を打ち消して理想の主題としての有名な“歓喜の歌”の主題が奏されたあと、もう一度暗黒の世界を否定するバリトン独唱とともに声楽が登場、改めて “歓喜の歌”の主題で独唱陣と合唱が理想の世界を謳い上げ、以後トルコ行進曲、フガート、宗教的な厳かな調べ、二重フーガなど起伏に満ちた発展が大きな高揚感を生み出していきます。
ベートーヴェン:交響曲第9番《合唱付》 ニ短調 作品125
作曲年: 1822~24年(構想は1814年頃から[諸説あり])
演奏時間: 約65~70分
編成: ピッコロ1、フルート2、オーボエ2、クラリネット2、ファゴット2、コントラファゴット1、ホルン4、トランペット2、トロンボーン3、ティンパニ、トライアングル、シンバル、大太鼓、弦5部、独唱(ソプラノ、アルト、テノール、バリトン各1)、混声4部合唱
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