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2025.05.10
名曲解説100

30秒でわかるピアソラ:リベルタンゴ

ピアソラ:リベルタンゴについて30秒で丸わかり♪

寺西基之
寺西基之

1956年生まれ、上智大学文学部を卒業後、成城大学大学院で西洋音楽史を専攻し、修士課程を修了。大学院在学中より音楽評論活動を始め、CDライナー、演奏会プログラム、音楽...

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アストル・ピアソラ(1921~92)は、アルゼンチン・タンゴの歴史に新たな頁を開いた音楽家です。早くからバンドネオン奏者(アルゼンチン・タンゴに用いるボタン式のアコーディオン風の楽器)として活動するとともに、個性的なタンゴを作曲して注目を集めました。またパリに留学してナディア・ブーランジェに作曲を師事するなど、クラシック音楽の土台もしっかりと学んでいます。帰国後ブエノスアイレス八重奏団を結成、のちにはピアソラ五重奏団を率いて、新しいタンゴのあり方を追求しました。彼の芸術的なタンゴは、やがてジャンルを越えて世界的なブームになってクラシック音楽家が取り上げるようになります。

《リベルタンゴ》は、アルゼンチンを離れてイタリアで活動していた時期に作曲されました。題は自由を意味する“リベルタ”という語にタンゴの語を結び付けたものです。エネルギッシュな音型とリズミックな動きに満ちた活力ある曲で、さまざまな編成によって演奏されています。

ピアソラ:リベルタンゴ

作曲年: 1974年

演奏時間: 約3分

編成: バンドネオン、エレキギター、エレキベース、ドラムス、キーボード(初期の編成の一例);バンドによってさまざまな編成が可能なほか、種々の楽器や編成のための編曲がある

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寺西基之
寺西基之

1956年生まれ、上智大学文学部を卒業後、成城大学大学院で西洋音楽史を専攻し、修士課程を修了。大学院在学中より音楽評論活動を始め、CDライナー、演奏会プログラム、音楽...

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