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30秒でわかるシューマン:謝肉祭

リスト:愛の夢第3番について30秒で丸わかり♪
フランツ・リスト(1811~86)のピアノ曲の中でもとりわけ詩的な抒情性に満ちた作品のひとつに挙げられるのが『愛の夢:ピアノのための3つの夜想曲』として出版された曲集です。これはもともと歌曲として作曲された曲をリスト自身がピアノ曲に改作したもので、中でもとりわけ演奏される機会の多いのが第3番変イ長調です。
この第3番はフライリヒラートの詩「おお、愛しうるかぎり愛せ」に作曲した歌曲がもとになっており、甘美なメロディとそれを支えるアルペッジョの流れが叙情的な雰囲気を醸し出していくというような、いかにもロマンティックで夢見るような性格の佳品となっています。
その曲想が愛の想いを歌った歌曲の詞との関連から生まれたものであることはいうまでもありません。ただピアノ版はもとの歌曲を忠実にピアノ用に編曲したものではなく、随所にピアニスティックな効果が生かされるような編曲が施されており、特に中間部では新たな楽想を取り入れてピアノ曲らしい盛り上がりが築かれます。
作曲年:1850年
演奏時間:約4分30秒
編成:ピアノ







