普通科高校からの音大進学
普通科の高校から音大に進学するのはむずかしい? そういう人は多い?
*記事は内容の更新を行っている場合もありますが、基本的には上記日付時点での情報となりますのでご注意ください。
執筆:堀内亮(音楽大学講師)、荒木淑子(音楽ライター)、各編集グループスタッフ。音楽之友社および『音楽大学・学校案内』編集グループは、1958年に年度刊行書籍『音楽大...
普通科高校からでもまったく問題なし!
音大入試には専門的な科目が多く、普通科の高校に通っている人は、学校の勉強をしながら音大に進学できるのか、不安になる人もいると思います。確かに、音楽高校や音楽科・音楽コースの生徒のほうが、学校の授業のなかで入試科目の専攻実技や楽典、聴音、視唱、副科ピアノなどを学んでいるので、音大入試では普通科の生徒より有利だといえるでしょう。
しかし、実際には、普通科からも多くの人が音大に進学しています。もちろん大学にもよりますし、本人の努力や資質にもよりますが、たとえば高3の秋に音大受験を決め、それから楽典などの勉強を始めて音大に合格した人もいます。
普通科高校であっても、音大志望者向けに、楽器練習、聴音、楽典などの授業が実施されている場合もあります。また、一般入試で私立の音大を受験する場合、学科試験に国語と英語が出題される学校も少なくありません。この2科目についても高校の国語と英語の先生のもとで指導を受ければ充分対策できるでしょう。
普通科高校だから音大入試はむずかしいということはけっしてありません。
受験直前の半年間は特に、自分の意思をはっきり示すことが必要
担任や進路指導の先生には「音大が第一志望です 」ときちんと伝えておくといいでしょう。受験直前であれば音大の入試にはほぼ必要のない理数系の授業時間の使い方など、便宜を図ってもらえることもあります。普通科のなかで音大を目指すのはどうしても稀なケースになりやすいですが、そうした環境でも自分の目標を周りにはっきり伝えることがより大事になるといえます。
普通科高校でのメリット
普通科から音大を目指す場合、基本的に音楽関係科目は学校以外で準備を進めなければならないうえに、学校では理数系など入試に必要のない科目も勉強しなければならないことを負担に感じるかもしれません。しかし、音楽の分野でも数学的な思考は必要ですし、幅広い教養を身につけることで、演奏やその後の学びはさらに豊かなものとなるでしょう。
いっぽう音楽高校などでは多くの音楽専門の授業をするために、理数系の授業は普通科高校よりも少なくなることがあります。ですので、教員養成系の国立大学などを受験するにあたっては、むしろ普通科のほうが有利とも言えます。
いずれにしても、普通科からの音大進学はめずらしいケースではありませんので、臆することなく挑んでください。
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