『ピアノ名曲150選』より

弾いても聴いても癒されるピアノの名曲 中級編

読みもの
2019.07.01

『ピアノの名曲150選』から、癒される曲5選をお届けします。
今回は、上級者はもちろんのこと、少し背伸びして挑戦したい方にもおすすめの中級編。
自分で弾いてみても、この記事を読みながら聴いても、心が落ち着いてリラックスできる静かな曲をセレクトしました。
ぜひ日々のストレス解消や寝る前のリラックスにお役立てください。

音楽之友社 出版社
音楽之友社
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昭和16年12月1日創立。東京都新宿区神楽坂で音楽の総合出版、並びに音楽ホール運営事業を行なっています。

対人関係で疲れてしまった、残業続きで寝不足、体調が優れない、テストで赤点をとってしまった……なんだかモヤモヤするときは、音楽の癒し効果でストレス解消!

聴いても弾いても癒される、心に優しいピアノの名曲をセレクトしました。

ピアノを弾いて気分転換したいけれど、どの曲を弾いたら良いのかわからない。ピアノの名曲を弾きたいから、おすすめの楽譜が知りたい。そんなときも、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

ピアノの音色は、夜なかなか眠れないときにもおすすめです。心が落ち着き、リラックス効果も期待。

ゆったりとした美しいメロディとピアノの豊かな響きに癒されてみませんか。

今回紹介するのは、チェルニー30番~40番程度の中級編5曲。

癒されるピアノの名曲 中級編

前向きになれる、羽ばたくようなメロディ

歌の翼に/フェリックス・メンデルスゾーン(1797-1828)

フェリックス・メンデルスゾーンは、ドイツ・ロマン派を代表する作曲家のひとりです。裕福な銀行家の子として生まれた彼は、ピアニスト、指揮者としても活躍し、埋もれていたバッハの作品の再演に尽力しました。その作品には、古典主義の理念の上に色彩豊かなロマン主義の息吹が感じられます。《歌の翼に》は、ドイツの詩人ハインリッヒ・ハイネの詩集『歌の本』にもとづく歌曲で、1834年にデュッセルドルフで作曲されました。自由な3部リート形式にのって「歌の翼に君をのせ、ガンジスの花園に運ぼう」と理想郷の美を歌っています。

編集部の独断と偏見による癒しポイント 開始23秒で一転、せつない雰囲気に胸がいっぱいに。そこから43秒で最初のメロディに戻る心が解放されて、ふわっと癒されます。

心が落ち着く、ピアノの魔法

コンソレーション第3番/フランツ・リスト(1811-86)

「ピアノの魔術師」の異名をもつフランツ・リストは、数多くのピアノ曲をのこしました。《コンソレーション》は1849-50年頃にワイマールで作曲され、全6曲から成る落ち着いた雰囲気の作品集です。曲名はサント=ブーヴの詩集からヒントを得たといわれ、フランス語で「慰め」意味します。

編集部の独断と偏見による癒しポイント アルペジオが優しくぐるぐると癒しの世界に引き込んで、包み込んでくれます。「慰め」というタイトルの通り、ストレスでささくれだった心もすっと落ち着くあたたかな響きです。

北欧の大地で深呼吸。リラックスできるおおらかな曲

春に寄す/エドヴァルド・グリーグ(1843-1907)

グリーグは、ショパンやシューマンの音楽を学び、その影響を強く受けました。しかしノルウェーの大自然を反映してか、彼の音楽はもっと素朴で力強く、おおらかです。〈春に寄す〉は、グリーグが生涯書き続けた《抒情小曲集》の第3集op. 43の第6曲。1884年に作曲されたこの曲は、《抒情小曲集》のなかでも、もっともよく知られる名曲で、北欧の気候を思わせる凛と澄んだ響きと、スケールの大きな響きが魅力です。

編集部の独断と偏見による癒しポイント 盛り上がったあとの3分1秒からがたまりません。特にファ♯からはじまる上昇型のソ♯とラの響き!

ドビュッシーが紡ぎだす優しい音色

亜麻色の髪の乙女/クロード・ドビュッシー(1862-1918)

ドビュッシーは、ピアノの詩情を追求した作曲家でした。また詩人マラルメのサロンに出入りするなど、文学に造詣が深かったようです。彼のピアノ作品で最高傑作とされる《前奏曲集》全24曲は、曲名のすべてが楽譜の最後に括弧つきで記されています。音楽の記憶と言葉の喚起するイメージとの揺らぎを感じ取ってほしいという意図なのでしょう。〈亜麻色の髪の乙女〉は《前奏曲集》第1集の8番目の曲で、1909-10にかけて作曲されました。曲名は高踏派の詩人ルコント・ド・リールの詩「スコットランドの歌」に由来します。

編集部の独断と偏見による癒しポイント 亜麻色の髪をしたかわいい少女がほほえんでくれるところを想像しただけで癒されそうです。♭6つで黒鍵多めのハーモニーと1分30秒で不意に現れる三連符に癒しを感じます。

それでは良い夢を。睡眠用ピアノ曲

おやすみ/レオシュ・ヤナーチェク(1854-1928)

レオシュ・ヤナーチェクは、チェコ東部モラヴィアの作曲家です。生涯をこの地で送ったヤナーチェクは、モラヴィア民謡の採取を行ない、民謡や話し言葉の抑揚を巧みに取り入れた、独自の作風を切り開きました。〈おやすみ〉は1901-2年に作曲され、当初はハルモニウムというリードオルガンのための作品でした。のちにピアノ曲として《草陰の小道にて》第1集に収録され、その際に作曲者自身によって「恋のいとまごい」というコメントを加えられています。夕暮れ時、若い男女の甘い別れを静かに描写します。

編集部の独断と偏見による癒しポイント 曲全体を通して優しく奏でられる16分音符4つ、規則的で心地良いです。「おやすみ、おやすみ」に聴こえてきて、よく眠れそう。

曲目解説は、『ピアノ名曲150選』『ピアノ名曲120選』(音楽之友社)巻末より。

楽譜『ピアノ名曲150選』

音楽之友社『ピアノ名曲150選』には、だれもが知っている有名曲や憧れの曲が150曲収められています。初級編・中級編・上級編と難易度で分かれているので、今の自分にぴったりの曲を探してみましょう。

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