話題の「ステージプラス」を体験!ドイツ・グラモフォンの贅沢で革新的な音楽配信
世界でもっとも長い歴史を誇る名門レーベル、ドイツ・グラモフォンが2022年秋にスタートした革新的なクラシック音楽の配信サービス「ステージプラス」。その日本語版が、ついにこの4月オープン!目玉は世界の有名コンサートホールやオペラハウスからのライブ配信や歴史的公演、アーティスト・インタビューなどの映像配信で、もちろんドイツ・グラモフォンの最新アルバムや歴史的名盤も聴き放題だという。クラシック音楽の配信における新時代を開くと言われる「ステージプラス」のどこが凄いのか、その使用感は? 音楽評論家の山崎浩太郎さんに、実際に体験していただきました。
1963年東京生まれ。演奏家の活動とその録音を生涯や社会状況とあわせてとらえ、歴史物語として説く「演奏史譚」を専門とする。『音楽の友』『レコード芸術』『モーストリーク...
古今の偉大なアーティストを抱える名門レーベルが単独で立ち上げ
ドイツ・グラモフォンは、クラシックのレコード界きっての名門レーベルだ。カラヤン、バーンスタイン、カルロス・クライバーといった往年の巨匠からネルソンス、ドゥダメルなど現代のスター指揮者たち、またポリーニ、ムター、ヒラリー・ハーン、ユジャ・ワンのような偉大なソリストたちなど、まさに綺羅星のごとき顔ぶれが録音を行なってきた。
さらに近年はジョン・ウィリアムズに久石穣と、映画音楽とクラシック音楽の架け橋となって活躍する作曲家・指揮者も大きく扱うようになっている。
1898年創立、125年という長い歴史をもつこのレーベルによる「ステージプラス」は、月額制または年額制で、すべてのコンテンツをストリーミングで視聴できる、サブスクリプション方式となっている。
パソコンのプラウザの他、iOS機器(iPhone、iPad)、AppleTVでも視聴できる。無料ダウンロードできる専用アプリは、今年後半にはiOS機器以外にも順次対応予定だ。
ステージプラスの紹介映像。高画質・高音質で、4Kおよびロスレス、ドルビーアトモスに対応
すでにさまざまな音楽配信サービスが普及しつつあるなかで、ドイツ・グラモフォンが単独で立ち上げた「ステージプラス」の独自性と魅力はどのようなものなのか、実際に体験してみた。
世界各地の演奏会をライブ中継。時差も心配無用
「ステージプラス」の大きな特徴は、映像と音楽の双方を配信していることである。他社の配信サービスはどちらか一方の場合が多い。簡単に言えば、CDで聴くもの、DVDで見るもの、両方のコンテンツを楽しむことができるのだ。さらにコンサートのライブ中継(映像つき)もある。
これによって、一人のアーティストの演奏を楽しむのに、生中継、映像(インタビューやドキュメンタリーも含む)、音楽と、さまざまなスタイルから総合的に接することができるのだ。オペラ公演も、伝説の映像からウィーン国立歌劇場やバイロイト音楽祭まであり、日本語字幕も順次つけられていく予定となっている。
ホームのトップページを見てみよう。「ライブ中継」のコーナーがある。世界各地からのコンサートがならぶ。日付と開始時刻が記されているから、その時刻に見に行けば、リアルタイムで臨場感たっぷりに楽しめる。海外の公演では、時差の関係で深夜開始のものもあるが、その日あるいは翌日の朝や夜の、見やすい時間帯に再配信してくれるのが、極東の日本には嬉しい配慮だ。
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