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2023.09.04

第64回ブゾーニ国際ピアノコンクールの入賞者が決定。アルセニー・ムンが優勝

ONTOMO編集部
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東京・神楽坂にある音楽之友社を拠点に、Webマガジン「ONTOMO」の企画・取材・編集をしています。「音楽っていいなぁ、を毎日に。」を掲げ、やさしく・ふかく・おもしろ...

グランド・フィナーレで演奏するアルセニー・ムン

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第64回ブゾーニ国際ピアノコンクールのグランド・フィナーレが終了し、イングリット・フリッター率いる審査員は、第1位アルセニー・ムンを決定した(ラフマニノフの「パガニーニの主題による狂詩曲」を演奏)。アルセニー・ムンは、アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリ賞も受賞。これは優勝者のみに審査員の全会一致で贈られる賞で、これまで15年以上贈られることがなかったもの。

第2位には、プロコフィエフの「ピアノ協奏曲第3番」を演奏したアンソニー・ラティノフ第3位にはチャイコフスキーの「ピアノ協奏曲」を演奏した山﨑亮汰が選ばれた。

アルセニー・ムンは1999年生まれ。2010~19年サンクトペテルブルク国立音楽院でアレクサンダー・サンドラーに師事。現在はニューヨークのジュリアード音楽院でセルゲイ・ババヤンのもとで研鑽を続けている。2019年夏、「ヤマハ・アーティスト」となる。ウクライナのホロヴィッツ・コンクール第1位、アメリカのクライバーン・ジュニア・コンクール第2位、ポーランドのアルトゥール・ルービンシュタイン記念コンクール第1位、フランスのサン・プリエスト・コンクール第1位など、多くの主要コンクールで入賞。また、「ヴェルビエ音楽祭」タボール・ピアノ賞も受賞している。これまでに、ヴァレリー・ゲルギエフ、メイアン・チェン、スタニスラフ・コチャノフスキー、マーク・ラッセル・スミス、イアン・ホブソンなどの指揮者と共演。

アンソニー・ラティノフは1997年生まれ。45年間モスクワのグネーシン音楽学校で教鞭をとった祖母エディト・ラチノヴァの指導のもと、4歳からピアノを始めた。2022年ヒルトン・ヘッド・ピアノ・コンクール審査員特別賞、2021年カナダ国際ピアノ・コンクール第1位、オーストリアのインターナショナル・サマーアカデミー第1位など、数々の栄誉に輝いている。これまでアムステルダムのロイヤル・コンセルトヘボウ、ウィーンの ORF RadioKulturhaus、ワシントンDCのケネディ・センターなどの著名な会場で演奏し、アメリカとヨーロッパの両方で幅広く活躍している。イェール音楽院でボリス・ベルマンに師事。以前はイェール大学で化学工学を学び、優秀な成績で卒業した。

山﨑亮汰は1998年福島に生まれ、7歳よりピアノを始める。トーマス&エヴォン・クーパー国際コンクール第1位(2016年)、ピティナ・ピアノコンペティション特級グランプリおよび聴衆賞(2014年)、福田靖子賞選考会第1位(2013年)、ジーナ・バッカウアー国際ジュニアピアノコンクール第1位(2012年)など数々の賞を受賞。これまでにクリーヴランド管弦楽団、日本フィルハーモニー交響楽団、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団などのオーケストラと共演。桐朋学園大学音楽学部に全額奨学金で入学し、二宮裕子氏に師事。現在、ロサンゼルスのコルバーン音楽院でファビオ・ビディーニに師事。

左からアルセニー・ムン、アンソニー・ラティノフ、山﨑亮汰の各氏
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また、グランド・フィナーレの開始前に第4位から第6位までが発表され、第4位&ブゾーニ作品のもっともすぐれた演奏に送られる特別賞にアントニオ・チェン・グアン第5位&ファイナリスト6人中もっとも若い人に贈られる賞に ロン・マクシム・フアン第6位&同時代作品のもっともすぐれた演奏に送られる特別賞にズィトン・ワンが、それぞれ選ばれた。

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