クラシックとポップスの架け橋となった服部克久作品で18組のアーティストが競演
2020年6月に急逝した作曲家・服部克久。国内のクラシック界とポップスの架け橋として活動した服部の音楽を18組のアーティストとミュージシャンが集結し、演奏する『Concert for Katsuhisa Hattori サウンドメーカー服部克久の世界』が2021年11月16日(火)、17(水)の2日間、新国立劇場・中劇場で開催される。
出演は、克久の長男である服部隆之率いる総勢70名のポップスオーケストラ。2日間にわたる本公演には、克久と縁の深い18組のアーティストが、思い出深い「1曲」を歌うために駆けつける。
克久がパリ国立音楽院での同門ミシェル・ルグランと亡くなるまで交流を続け、ニューヨーク国連本部、カーネギーの演奏会でも喝采を浴び、録音ではロンドン・フィルとの共演を定期的に行ない続けた「インターナショナルポップスシンフォニー」を再現する。
また、服部克久作品「Friends・Love・Believing~ぬくもりをありがとう」の期間限定配信(2021年11月1日~)も決定。この楽曲は、服部克久の音楽家生活40周年を記念して1999年11月10日にシングル・リリース(作詞:湯川れい子、作曲・編曲:服部克久)された曲で、日本を代表するアーティストたちがヴォーカル競演を果たしている。
一周忌、生誕85周年の今年はコンサートで、録音で、服部サウンドに耳を傾けてみてはいかがだろうか。
50年代後半フランス国立高等音楽院でクラッシック音楽を学ぶ。帰国後すぐ、戦後復興後のテレビ放送の創成期より活動を始め、当時全盛期だった数々の音楽番組の音楽監督や編曲を担ってきた。その活動は音楽番組だけにとどまらず、数々のCМや企業の社歌を手掛け、更に名だたるアーティストたちの楽曲を編曲。
クラッシック音楽や時代の中で触れてきたJazzを含むあらゆるスタイルの欧米サウンドを日本の音楽に取り込んだ独自のスタイルで、生涯7万曲を超える音楽を紡いだ。
また、日本における編曲家としての地位の確立にも尽力。後の編曲家たちの道筋を作った。
音楽家の先輩であり、私のヒーローでもあった、父・服部克久だけが生み出せた美しいサウンドに包まれた極上の時間を、心ゆくまでお楽しみください。私自身、多くの人に囲まれて楽しそうにしている父の笑顔を思い出しながら、ご来場いただく皆さんと共に、楽しい2日間にしたいと思っています。
●16日出演
【竹内まりや】
服部先生の編曲によるストリングスの響きが、私の音楽にどれほど豊かで美しい煌めきを与えてくれたことでしょうか。
あらためて心からの感謝と敬意を捧げたいと思います。このステージに立つことが大好きだった先生へのせめてもの恩返しになればと願っております。
先生、長い間お世話になり本当にありがとうございました!
【山下達郎】
服部克久先生との30有余年にわたるご縁は、いくつもの素晴らしい想い出に満ちています。
紡ぎ出されるその響きの繊細さ、そのメロディーラインの流麗さは、比類のないものでした。
音楽制作の現場では、時に厳しく、時に優しく、普段は照れ屋な先生が、レコーディング・スタジオでふと見せる、負けず嫌いで挑戦的な、あの眼差しが忘れられません。
●17日出演
【五木ひろし】
生涯忘れられません。70年代にワールドツアーで世界中をご一緒した、あの日々を。ツアーの初日、緊張に押し潰されそうになっていた私に、ステージで、ニコッと笑顔を向けてくださいました。
今回も、あの時の笑顔で見守ってくれていますよね?
【岩崎宏美】
二十歳の頃、初めてオーケストラの方達とのコンサート「シンフォニー」というコンサートを行いました。アレンジもしてくださり、ステージでは指揮をしながら本当に優しく支えてくださいました。
克久先生!本当に沢山お世話になりました。宏美!って呼び捨てで呼んでくださっていたことも嬉しかったです。大好きでした!感謝をこめて
【大橋純子】
先生とご一緒させていただいた日々は私にとってかけがえのない大切な宝物です。
そして、今回は先生と一緒に作り上げた想い出の楽曲を先生への想いと共にお届けしたいと思います。
【サーカス・2VOICE】
デビューをして間もなくから先生のサラリとした大きな愛情に見守られて私達は育って来ました。
すべての人間が持つ様々な情感の表現の世界に参加をさせて頂いた歓びをこれからもハーモニーで繋いで行きたいと思います。
【さだまさし】
服部克久先生は、僕にとって、最も尊敬する音楽家であり、偉大なる師匠であり、大好きな先輩であり、心優しき兄貴であり、困ったときに助けてくれるヒーローであり、温かな相談相手でありましたが、全部言うにはあと5万文字下さい。
【鈴木雅之】
1980年デビュー以来、音楽番組などを通して大変お世話になりました。
日本海夕日コンサート2001。新潟の浜辺で夕日をバックに、先生が施したオーケストラアレンジで歌ったジャズは、幻想的な風景と共に今でも心の中に響いています。
また、ソロ・デビュー30周年記念アルバムで「哀のマリアージュ」をアレンジして頂きました。レコーディングスタジオに軽やかなスニーカーで現れた姿を昨日の事のように覚えています。
心を込めて・・
【谷村新司】
長い「ご縁」の中でたくさんの事を教わりました。人に「人格」があるように音楽にもそれがあるということ
そして音楽はその人の「生き方」そのものである、ということ。先生から学んだことを、とても誇らしく思っています。
【中尾ミエ】
私は服部さんと一緒にブラジル・ギリシャ・ルーマニアの音楽祭に行きました。でも残念な事に、どの音楽祭でも二人だけで行ったので何の記録も残っていません。
私の心にだけ残った素晴らしい思い出、語り合える人がいなくなって本当に淋しいヨ〜
【東山紀之】
服部先生には生前、公私共に大変お世話になりました。
様々な場所にもご一緒させて頂きましたし、今こうしていても、当時の思い出が蘇ってきます。
また、この公演にジャニーズ事務所を代表して、参加できる事を大変光栄に感じております。
【松山千春】
俺にとっては良き理解者だったし、いつもニコニコ笑って楽しく接してくれて馬鹿話をする、誰にでも気安く接してくれる先生でした。先生とお付き合い出来たことは光栄でした。
【マリーン】
素敵な笑顔、優しい服部克久先生。長い間お世話になりました。 先生とのお仕事をいつも楽しみにしていました。
今回も天国でマリーンの歌を聴いてくれていると思っています。 LOVE of My Life、先生に捧げて歌います!
【森山良子】
日本のポップスの幕開けからずっと克久先生は休まず前進を続けていらっしゃいました。
私にとっては55年前デビュー曲のアレンジメントをして下さったご縁を頂き、その後も沢山ご一緒させて頂きました。
クラッシックとポップスを融合させた服部克久WORLDはこの時代になくてはならない存在であったと感じています。
きっと音楽に導かれ、いつも次に向かう新しい風景の中に暮らして居たのでは?と感ずる精力的な音楽活動に敬意と感謝をおくります。
【八代亜紀】
私のデビュー20周年記念曲「花束(ブーケ)」を服部克久先生が作曲してくださいました。ポップス調のバラード曲で、当時の私の新たな一面を作ってくださいました。
今回の公演は、先生との思い出を胸に歌いたいと思います。
【屋比久知奈】
服部先生とは一度コンサートでご一緒させて頂き、穏やかで包み込んでくれるような温かい雰囲気と、その時に頂いた優しい言葉が今も心に染み込んで自信と勇気になっています。
祈りと感謝と尊敬を込めて、心いっぱい歌います。
日時: 2021年11月16日(火)、17日(水)18:00開演
会場: 新国立劇場 中劇場(東京・初台)
11月16日(火)公演
音楽畑スペシャルオーケストラ/指揮:服部隆之
竹内まりや 山下達郎 ※50音順
MC:安住紳一郎(TBSアナウンサー)
11月17日(水)公演
音楽畑スペシャルオーケストラ/指揮:服部隆之
五木ひろし 岩崎宏美 大橋純子 サーカス さだまさし 佐藤竹善
鈴木雅之 2VOICE 谷村新司 中尾ミエ 東山紀之 松山千春 マリーン
森山良子 八代亜紀 屋比久知奈 ※50音順
MC:安住紳一郎(TBSアナウンサー)
チケット: 15,000円(税込)※全席指定/※未就学児童入場不可(1人1公演に付き2枚まで購入可)
服部克久「Friends・Love・Believing~ぬくもりをありがとう」
湯川れい子(作詞)服部克久(作・編曲)
出演アーティスト: EPO、大友康平(HOUND DOG)、大橋純子、サーカス、財津和夫、さだまさし、
佐藤竹善(SING LIKE TALKING)、THE ALFEE、竹内まりや、谷村新司、中村耕一(JAYWALK)、
松崎しげる、マリーン、南こうせつ、森山良子、山下達郎、ル・クプル、渡辺真知子(※50音順&リリース当時の名称)
[出典作品]アルバム『音楽畑16』(1999年10月27日発売)
シングル『Friends・Love・Believing~ぬくもりをありがとう』(1999年11月10日発売、発売元:ワーナーミュージック・ジャパン)
配信期間: 2021年11月1日~期間限定配信
配信サイト(予定): 各主要音楽ダウンロード配信サービス、並びに、音楽ストリーミング配信サービス
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