聾者の音楽をテーマにした映画『LISTEN リッスン』オンライン上映会＆トークセッション開催

2016年に公開され話題を呼んだ、アート・ドキュメンタリー『LISTEN リッスン』が、6月26日（金）〜28日（日）オンラインで上映される。本作は「聾者（ろう者）の音楽」をテーマとした作品。耳の聞こえない聾者たちが、自身の手、指、顔の表情など肉体を駆使しながら視覚的に「音楽」空間を創り出していく。58分間、音楽や環境音が一切ない無音の作品だ。

監督の牧原依里は、ミュージカル映画やオーケストラの演奏を通して、舞踏家の雫境（DAKEI）は舞踏を通じて、音楽を感じてきたという。そして、手話に音楽表現としての可能性を見出した二人のコラボレーションが本作で実現した。

今回のイベントでは、第一部として6月26日（金）12:00〜28日（日）12:00に『LISTEN』オンライン上映会、第二部としてオンラインのトークセッションを予定。ONTOMOでもお話を伺ったエル・システマジャパンの代表理事、菊川穣さんが登壇し、牧原依里さん（映画作家）、雫境さん（舞踏家）、ササマユウコさん（音楽家）とWeb会議サービスZoom上でセッションを開催する。

エル・システマジャパンは、耳の聞こえない子どもたちが“手歌”で音楽を表現する東京ホワイトハンドコーラスを主催している。盲学校に通う子どもたちの歌と、耳の聞こえない子どもたちの手歌が響き合い新たなアートを創造していく様子は、ONTOMOでもレポートした。

その過程に立ち会ってきた菊川穣さんと、映画製作陣とのセッションから何が生まれるのか。映画本編の鑑賞とあわせて、「音楽とは何か」、改めて考え直すきっかけになるかもしれない。