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2020.04.11
井内美香の「カプリッチョな音楽手帖」 vol.3

無念の中止......新国立劇場オペラ《ジュリオ・チェーザレ》のリハーサル風景とプログラムを公開中

井内美香
井内美香 音楽ライター/オペラ・キュレーター

学習院大学哲学科卒業、同大学院人文科学研究科博士前期課程修了。ミラノ国立大学で音楽学を学ぶ。ミラノ在住のフリーランスとして20年以上の間、オペラに関する執筆、通訳、来...

新国立劇場オペラ《ジュリオ・チェーザレ》リハーサル風景から。チェーザレ役のアイタージュ・シュカリザーダ(左)とクレオパトラ役の森谷真理。
写真提供:新国立劇場

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新国立劇場が始まって以来の本格的バロック・オペラ上演として大注目を浴びながら、4月の公演が中止となってしまったヘンデル《ジュリオ・チェーザレ》の、素晴らしい稽古場風景の動画、そして公演プログラムのPDFが公開されました。

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稽古場の動画は約30分。中間部分には、芸術監督・大野和士による演出家ローラン・ペリ、指揮者のリナルド・アレッサンドリーニ両氏への興味深いインタビューを挟み、リハーサルの映像と音楽をふんだんに紹介しています。

舞台衣裳をつけていないオペラ歌手たちの歌と演技がストレートに訴えかけてくる上に、普段はなかなか細かいところまで見えない助演の俳優たちの表情と動きが面白い! 音楽面では、オーケストラの代わりをつとめるピアノと、古楽器の通奏低音グループ(チェンバロ、チェロ、テオルボ)の演奏も聴きどころです。

トロメーオ役のカウンターテナー、藤木大地(中央)。
一番右の指揮のリナルド・アレッサンドリーニから、チェンバロ、バロック・チェロ、テオルボ、リュートと通奏低音楽器が並ぶ。
色とりどりの通奏低音もバロック・オペラの醍醐味。

大野和士氏からは、このプロダクションは将来必ず上演したい、との熱意がこもった挨拶がありました。

公演プログラムには、バロック・オペラ全般やヘンデルについての興味深い記事が掲載されています。こちらの公開は4月30日までとのこと。早めの閲覧をどうぞ!

写真提供:新国立劇場
井内美香
井内美香 音楽ライター/オペラ・キュレーター

学習院大学哲学科卒業、同大学院人文科学研究科博士前期課程修了。ミラノ国立大学で音楽学を学ぶ。ミラノ在住のフリーランスとして20年以上の間、オペラに関する執筆、通訳、来...

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