セルジョ・バイエッタ~タロットカードとピアノの融合で自己探究へいざなうコンサート
——9月10、11日に鎌倉の建長寺で開催された、世界最大級の禅とマインドフルネスの国際カンファレンス「ZEN2.0」に登壇し、演奏されたそうですね。
バイエッタ ZEN2.0にイタリアからオンラインで登壇でき、とても光栄でした。私は、禅から瞑想をはじめました。私にとって座禅を組み、マインドフルネスの意識状態を整えることは日常です。さらにコンサート前は、呼吸法やヨガで身体面を整えます。
今回のZEN2.0では、「瞑想と四元素の音楽」と題して、「地」「空気」「水」「火」をテーマにピアノ演奏を、そして音と意識の関係性についても講演しました。
タロットカードは古代の叡智であり歴史的な美術品
——東洋的な禅の世界観とクラシックのピアノ演奏の融合とは、興味深いですね。さて10月21日に予定されている「The Sound of Tarot〜タロットピアノコンサート」ですが、「タロットと音楽」とは、どんなコンサートなのですか? その魅力について教えてください。
バイエッタ タロットカードは1,000年ほど前に誕生して、作者不明なのですよ。現存する最古のカードは北イタリアの約500年前のタロットで、私も北イタリアのヴェローナ出身なので強い縁を感じています。
タロットカードは潜在意識を顕在化、可視化して、自己との対話を深める道具です。日本に輸入されてまだ50年ほどなので、「占い」として認識されているようですが、継承され続けてきた古代の叡智であり、歴史的な美術品でもあります。
皆さんの意識の可能性を最大化していただくために、各タロットカードが持つ意味を音楽で表現した世界観が「The Sound of Tarot〜タロットピアノコンサート」です。
タロットカードの意味をピアノでリーディングする画期的なコンサート
——「タロットピアノコンサート」への意気込みをお聞かせください。
バイエッタ 私の人生で最も強い情熱をもって取り組む2大テーマが「ピアノ」と「タロットカード」なので、この二つの世界を融合させることを着想しました。
一般的にタロットの絵が持つ意味を言語化する“リーディング”は、言葉の選び方や意味の解釈によっては、エネルギーに制限がかかることも起こりやすいのです。
一方、音楽であれば、ぞれぞれのタロットカードが持つ意味のエネルギーを明確に表現することができます。
——タロットカードの知識がない人も楽しめますか?
バイエッタ このコンサートでは、タロットマニアの方からビギナーの方まで楽しんでいただけるようにプログラムを構成しています。
大アルカナと呼ばれる22枚のカードの持つ意味を知っておくと、コンサート会場で音楽を存分に楽しめ、自己探究の旅がスムーズになると思います。
チケットを購入くださった皆様には、事前にタロットビギナーの方への入門講座の動画をメールでご案内します。当日も、午後の部と夜の部の間にセミナータイムやトークセッションをご用意しております。
「人生のサウンドトラック」に出会うユニークな体験を
——このコンサートの聴きどころは?
バイエッタ コンサート終盤では、会場から何名かを選ばせていただき、カードを数枚引いていただいて、その方が必要としているエネルギーをピアノ演奏させていただきます。
これはイタリアでもスペインでも、そして日本の初演でも大好評で、ステージでのタロットピアノリーディングは、「人生のサウンドトラック」と呼ばれるようになりました。感激です。
無意識の領域の奥にある自己の本質的なエネルギーに、音でさらに近づく旅の道案内となるようなコンサートです。このコンサートの来場者の方々にも、とてもユニークな体験となるはずです。皆さまのご来場をお待ちしています。
日時:10月21日(金)
会場:音楽の友ホール
★昼の部
コンサート14:30〜
セミナータイム:タロットビギナーのための入門講座 16:30〜
★夜の部
コンサート19:00〜
曲目:ラヴェル《水の戯れ》、《夜のガスパール》から〈オンディーヌ〉、ファジル・サイ《ブ ラック・アース》、ショパン「前奏曲」(セルジョ・バイエッタ編)、セルジョ・バイエッタによるオリジナル曲
関連する記事
-
ピアニスト4人に超絶技巧について質問! 一番難しかった曲は? 練習の秘訣は?
-
フジコ・ヘミングは「ときめく」ピアニスト! 傍らで感じた魅力、変化、死生観...
-
コロナ禍に挑戦した3つの習い事。遠い世界を経験して得たもの
ランキング
- Daily
- Monthly
関連する記事
ランキング
- Daily
- Monthly