踊りだしくなる春にダンス3公演
毎週月曜日に、編集部が気になる今週の公演を紹介するコーナー「今週どこ行く?」。
次の月曜日までの公演の中から、独断で3つに絞ってピックアップしていきます。
ご自身のカレンダーや気分と相談して、ぜひ足を運んでみて!
東京・神楽坂にある音楽之友社を拠点に、Webマガジン「ONTOMO」の企画・取材・編集をしています。「音楽っていいなぁ、を毎日に。」を掲げ、やさしく・ふかく・おもしろ...
春はもう目前! 3月21日の春分の日を待たずに、暖かい日が続いてウキウキしている編集部Kです。
フランス語で春を意味する「printemps(プランタン)」。デパートの名前にもなっていますが、語源を英訳するとPrime Times、つまり「もっとも重要な季節」という意味なのだそうです。長く、暗く、苦しい冬を抜けたあと、と考えれば頷けますね。
春は外に出て、踊り出したくなってしまいますよね(自分だけ?)。というわけで、今週は注目のダンス公演を集めてみました。
3月17日(木)〜21日(月祝):熊川哲也 Kバレエ カンパニー Spring 2022《ロミオとジュリエット》
熊川哲也率いるKバレエ カンパニーが渋谷・オーチャードホールで上演するのは、シェイクスピア原作の《ロミオとジュリエット》。先日公開された映画『ウェスト・サイド・ストーリー』をはじめ、あらゆる悲劇の下敷きにされてきた名作。再演を重ねてきた熊川版《ロミオとジュリエット》は2022年、どのように進化するのでしょうか?
もちろん音楽ファンにとっては、プロコフィエフの音楽も楽しみのひとつ。2つの家族の分断の悲劇を、異様な迫力で描く彼の音楽は、ロシア帝国の崩壊、亡命を経てソヴィエトに……という激動の人生あってこそと思えます(そういえば、プロコフィエフは現在のウクライナ・ドネツク州に生まれています)。
3月19日の公演はライブ配信(有料)も行なわれるとのこと。見逃し配信もあるので、おうちで鑑賞するのもおすすめです。
日時:
3月17日(木)14:00、3月18日(金)14:00、3月19日(土)13:00、3月19日(土)17:30、3月20日(日)13:00、3月20日(日)17:30、3月21日(月・祝)13:00
演奏: 井田勝大(指揮)シアター オーケストラ トーキョー
芸術監督:熊川哲也 (演出・振付)
詳しくはこちらから
3月18日(金)〜3月21日(月祝):小野寺修二 カンパニーデラシネラ《ふしぎの国のアリス》
新国立劇場では子どもも大人も楽しめる《ふしぎの国のアリス》が開幕! 構成・演出、自らも出演する小野寺修二は、マイムをベースとした身体表現で数々の作品を発表しているアーティスト。昨年のNHK大河ドラマ「青天を衝け」で、家康の後ろで踊っていた人、でわかる方も多いかも?
《ふしぎの国のアリス》は、2017年初演時の好評を受け(公演時、劇場が子どもたちの笑い声に包まれたとのこと!)、2020年に再演の予定がコロナ禍により延期に……今回、待望の上演となりました。
ダンス・動きの表現の多様性に驚き、楽しむ時間をシェアするのは、かけがえのないものになるはずです。
3月19、20、21日:シュツットガルト・バレエ団の輝けるスターたち
上野・東京文化会館では、ガラ公演「シュツットガルト・バレエ団の輝けるスターたち」が開催されます! 長きにわたり、世界を驚かせるプロダクションを生み出してきたシュツットガルト・バレエ団。そんなドイツの名門が誇るスターダンサーたちが来日し、名作の名シーンを一挙に観れるお得な公演。
個人的な注目演目はブラジル出身で、シュツットガルトのダンサー・振付家として活躍するマリシア・ハイデ振付の《眠れる森の美女》の「パ・ド・ドゥ」。踊るのは、2019年のローザンヌ国際バレエコンクールで1、2位に輝いた新星マッケンジー・ブラウンとガブリエル・フィゲレド。お二人は初来日とのことです!
そしてなんといってもシュツットガルトのスーパースター、フリーデマン・フォーゲルが踊る、モーリス・ベジャール振り付けの《ボレロ》!
この組み合わせでの上演は、現地以外で禁止されていたとのこと。国外では初お披露目とあっては、期待が高まります。なんたって、YouTubeやGoogleで検索するとFriedemann Vogelのサジェスト上位は Bolero。もちろん公式動画などは公開されておらず、世界中のファンが「観たい!」舞台なのです。
公演日程:
【Aプロ】 3月19日(土)18:00
【Bプロ】 3月20日(日)15:00
【Cプロ】 3月21日(月祝)15:00
会場:東京文化会館
出演:シュツットガルト・バレエ団
共演:東京バレエ団
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