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2020.05.25
おやすみベートーヴェン 第162夜【作曲家デビュー・傑作の森】

「ヴァイオリン・ソナタ第8番 ト長調」——疾走感あふれる、進化した室内楽曲

生誕250年にあたる2020年、ベートーヴェン研究の第一人者である平野昭さん監修のもと、1日1曲ベートーヴェン作品を作曲年順に紹介する日めくり企画!
仕事終わりや寝る前のひと時に、楽聖ベートーヴェンの成長・進化を感じましょう。

1800年、30歳になったベートーヴェン。音楽の都ウィーンで着実に大作曲家としての地位を築きます。【作曲家デビュー・傑作の森】では、現代でもお馴染みの名作を連発。作曲家ベートーヴェンの躍進劇に、ご期待ください!

ONTOMO編集部
ONTOMO編集部

神楽坂を拠点に、取材・編集作業をしています。

監修:平野昭
イラスト:本間ちひろ
編集協力:水上純奈

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疾走感あふれる、進化した室内楽曲「ヴァイオリン・ソナタ第8番 ト長調」

3曲セットの作品30は1801年から02年にかけて作曲されている。1802年は5月から10月までウィーン郊外のハイリゲンシュタットに籠もって作曲に打ち込み、交響曲第2番と3曲セットのピアノ・ソナタ作品31の最初の2曲を書き上げている。前年から作曲を進めていたヴァイオリン・ソナタ作品30も同じころ3曲とも完成されたと思われる。

——平野昭著 作曲家◎人と作品シリーズ『ベートーヴェン』(音楽之友社)252ページより

——最後の「第8番」Op30-3は、規模は小さいものの、やはりすでに見てきた2曲と同様に、「ヴァイオリンとピアノ」という二重奏を超え、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロという3人の奏者による演奏や、オーケストラを思わせる書法が見えてくる。

——小山実稚恵、平野昭著『ベートーヴェンとピアノ「傑作の森」への道のり』(音楽之友社)114ページより

3つのヴァイオリン・ソナタOp30は、交響曲やピアノ・ソナタなど、他ジャンルの曲とともに、短い期間に書き上げられました。

まるで小さなオーケストラのような立体的なサウンドと、疾走感をもって次々と展開されます。室内楽曲として進化したOp30の3曲を締めくくるのに、ふさわしい作品です。

作品紹介

「ヴァイオリン・ソナタ第8番 ト長調」Op.30-3

作曲年代:1801年〜02年春(ベートーヴェン31歳頃)

出版:1803年5月と6月

平野昭著 作曲家◎人と作品シリーズ『ベートーヴェン』(音楽之友社)
小山実稚恵、平野昭著『ベートーヴェンとピアノ「傑作の森」への道のり』(音楽之友社)

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