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2020.06.18
おやすみベートーヴェン 第187夜【作曲家デビュー・傑作の森】

「交響曲第3番 変ホ長調《英雄》 第1楽章」——本来の名前は《ボナパルト》だった

生誕250年にあたる2020年、ベートーヴェン研究の第一人者である平野昭さん監修のもと、1日1曲ベートーヴェン作品を作曲年順に紹介する日めくり企画!
仕事終わりや寝る前のひと時に、楽聖ベートーヴェンの成長・進化を感じましょう。

1800年、30歳になったベートーヴェン。音楽の都ウィーンで着実に大作曲家としての地位を築きます。【作曲家デビュー・傑作の森】では、現代でもお馴染みの名作を連発。作曲家ベートーヴェンの躍進劇に、ご期待ください!

ONTOMO編集部
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神楽坂を拠点に、取材・編集作業をしています。

監修:平野昭
イラスト:本間ちひろ
編集協力:水上純奈

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本来の名前は《ボナパルト》だった「交響曲第3番 変ホ長調《英雄》 第1楽章」

本日から4日に分けて、1楽章ずつ《英雄》交響曲についてご紹介します。

5月18日、フランス議会を元老院が第一統領を皇帝に推挙するという法令を制定、発布し、同月20日に公布されて新皇帝が即位することになったのである。このニュースは5月中にはウィーンでも話題となったようだ。

後にF・リースが『ベートーヴェンに関する伝記的覚書』(1838年出版、1845年の増補改訂版ではヴェーゲラーが増補)で伝えるところによると、ナポレオンが皇帝に即位したことによって交響曲第3番の表題が《ボナパルト》から《エロイカ》に変更されたとのことだが、リースの記憶は異なる時期のものが入り混じっているようだ。

——平野昭著 作曲家◎人と作品シリーズ『ベートーヴェン』(音楽之友社)73ページより

華やかな音で始まるこの作品は《英雄》、《エロイカ(英語のヒロイック、英雄的な)》という愛称で親しまれています。ですが、もとはナポレオンを称えて名付けられた作品だったようです。

この表題について、リースはどのように記録していたのか。第2楽章とともに、明日ご紹介します。

ナポレオン・ボナパルト(ナポレオン1世 1769-1821)。
フランス革命後の混乱期に、軍事独裁政権を樹立。フランス第一帝政の皇帝に即位、領土を拡大するも、対仏大同盟との戦いに敗れ、流刑先で死去。
作品紹介

「交響曲第3番 変ホ長調《英雄》」Op.55

作曲年代:1803年(ベートーヴェン32〜33歳頃)

初演:1805年4月7日

出版:1806年10月美術工芸社(ウィーン)

平野昭著 作曲家◎人と作品シリーズ『ベートーヴェン』(音楽之友社)
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神楽坂を拠点に、取材・編集作業をしています。

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