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2020.07.18
おやすみベートーヴェン 第216夜【作曲家デビュー・傑作の森】

弦楽四重奏曲第8番ホ短調 第1、2楽章——人間関係に疲れ気味なベートーヴェンが作曲に集中!

生誕250年にあたる2020年、ベートーヴェン研究の第一人者である平野昭さん監修のもと、1日1曲ベートーヴェン作品を作曲年順に紹介する日めくり企画!
仕事終わりや寝る前のひと時に、楽聖ベートーヴェンの成長・進化を感じましょう。

1800年、30歳になったベートーヴェン。音楽の都ウィーンで着実に大作曲家としての地位を築きます。【作曲家デビュー・傑作の森】では、現代でもお馴染みの名作を連発。作曲家ベートーヴェンの躍進劇に、ご期待ください!

ONTOMO編集部
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神楽坂を拠点に、取材・編集作業をしています。

監修:平野昭
イラスト:本間ちひろ

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人間関係に疲れ気味なベートーヴェンが作曲に集中! 弦楽四重奏曲第8番ホ短調 第1、2楽章

《レオノーレ》改訂版が初演されていた1806年4月ころのスケッチ帳に、弦楽四重奏曲のための集中的なスケッチが現れる。そのスケッチの1枚に鉛筆書きで「社交の渦の中を泳ぎまわるより、社交に煩わされながらも、やろうと思えばできることがある、作曲だ。お前の難聴をもはや秘匿するな」という書き込みが見られる。ここにいう社交とは、当時の状況から推察するなら、前年秋の《レオノーレ》第1稿初演の失敗後、多くの友人や劇場関係者とこのオペラの改作のために相談したり、改訂初演の劇場の確保、ウィーン以外での上演の可能性などをめぐってかなり頻繁に会合をもったりしたことで、やや社交に疲れていたという心情の吐露かもしれない。

——平野昭著 作曲家◎人と作品シリーズ『ベートーヴェン』(音楽之友社)88、89ページより

ベートーヴェンは1806年に、今日紹介する第8番を含む大作のラズモフスキー弦楽四重奏曲3曲(第7〜9番)を完成させました。オペラをめぐって人間関係に疲弊していたことで、自分の本業が作曲であることを自覚して、創作意欲をかき立てられたのですね。

作品紹介

弦楽四重奏曲第8番ホ短調Op.59-2

作曲年代:1806年夏~11月(ベートーヴェン36歳)

出版:1808年1月美術工芸社(ウィーン)

平野昭著 作曲家◎人と作品シリーズ『ベートーヴェン』(音楽之友社)

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